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2004年 07月 26日 ( 10 )
モカ・コーヒーとは?

コーヒーの話をしていて、良く耳にする言葉が『モカが好き』『モカが嫌い』『モカの酸味が・・・』等々モカに関してはイロイロな意見が聞かれる。嗜好品と言うならば好みがあって当然であるが、まずは基本に振り返りモカをご説明します。

コーヒー味のチョコレートを“モカチョコレート”、同じくソフトクリームを“モカソフト”・・・と、コーヒーフレーバーを指す時「モカ」と表現することがあります。ご存知の通り、「モカ」とはコーヒー豆の種類のひとつですが、では、なぜ「ブラジル」でも「コロンビア」でもなく「モカ」なのでしょう?今回の主役となるビーンズはその「モカ」。コーヒーの代名詞とも言える豆の故郷、それは、“コーヒーの故郷”でもあるのです。

「モカ」と呼ばれるコーヒーは、アフリカ大陸・北東部の“エチオピア”と、アラビア半島・南西の“イエメン共和国”、紅海を挟んで向き合うこの2つの国で栽培されています。実はこの2国、コーヒーの起源と深く関わっています。コーヒーの原産地とされているのがアビシニア(現・エチオピア)です。アラビア(現・イエメン)を原産地とする説もあるようですが、アビシニアからアラビアに渡ったコーヒーを、飲用するものとして広め伝播を押し進めたのがアラビア人、とされています。

コーヒーの名前は生産国の名や地域名、または出荷港の名にちなんで付けられますが、この「モカ」の場合は後者で、イエメンの港町、コーヒー豆を積み出していた“モカ”の港に由来します。このモカ港からオランダの商船にコーヒー豆を販売したことが、定期的にヨーロッパからコーヒーを買い付けにくる発端になったと言われています。

その後、ヨーロッパ各地でコーヒーの飲用が広まるにつれ、モカ港では商船の出入りが頻繁になり、イエメンが当時のコーヒー市場をほぼ独占している状態になりました。モカの町にはコーヒー商館やコーヒーによって財を成した商人たちの邸宅が建ち並んだと言いますから、その眺めはさぞ豪華だったことでしょう。そうして、エチオピア、イエメンで収穫されるコーヒーはすべて、「モカ」の愛称で呼ばれるようになったのです。

やがて、持ち出されたモカの豆が植民地で栽培されるようになると、コーヒーの生産量も拡大し比較的安価になったコーヒーは一般の人々にも手の届く飲み物になりました。それでもモカは元祖プレミアムコーヒーとして高値で取り引きされていたそうです。しかし、あれほど隆盛を極めたモカの町は次第に衰退し、さらにおいうちをかけるように、商人の声が飛び交い商船が賑った港も、海からの土砂に埋め立てられその機能までも失ってしまいました。現在は小さな漁村となったモカ。港だった場所には商館の跡が残るのみですが、コーヒーの広がりとともに「モカ」の名は世界中に行き渡り、当時コーヒーの都として栄えた港町の繁栄ぶりを今に伝えています。

多くの生産国にとって、コーヒーは外貨獲得のための重要かつ貴重な輸出品なので、国内消費にはほとんどまわりません。しかしエチオピアでは、飲み終わった後のカップをふせ、流れたコーヒーの模様で占いをする習慣があるため、生活の中で日々コーヒーが飲まれています。ある地域では、毎日「カリオモン」 と呼ばれる伝統的なコーヒー・セレモニーでコーヒーをいれます。ゲストの目の前で生豆を洗い、欠点のある豆、汚れた豆を取り除いてから深めに焙煎して、すり鉢状の容器で突きながらごく細かく粉砕します。ポットに水と粉状になったコーヒーをいれて、煮出した液体をカップに注いで飲むのです。1~2時間ほどかけて、近所や親戚の人たちと世間話をしながらゆったりと味わうのだとか。

かたやイエメン国内では、コーヒーはほとんど飲用されていないようです。その代わりに、コーヒーの実から豆を取り出した後の皮を乾燥させた「ギシル」と呼ばれるものを煎じて、ショウガの粉少々とたっぷりの砂糖で味付けして飲んでいます。また軽い興奮作用がある「カート」と呼ばれる葉っぱを噛む習慣があり、友人や親戚の家ではカートでのもてなしがイエメンの社交の中心となっているそう。コーヒーを楽しむ事が少ないわけですから、街中には喫茶店などもまず見当たらない、というわけです。

「モカ」といっても産地によって様々な豆があります。そして等級があるのです。エチオピアには東部のハラー州、南部のシダモ地方などいくつか有名な産地がありますが、ハラー州の州都ハラー近郊で生産されるコーヒーは「モカ・ハラー」と呼ばれ、その独特の香りと味が日本の市場でも高く評価されています。(クオリティーは高く無いのが世界的な評価です。)反対にイルガチェフェ地区Konga産のコーヒーは、世界的に脚光をあび、評価も高いコーヒーとなっております。

また、イエメン・サナア州で収穫される「モカ・マタリG-9」は日本では人気の高いコーヒーのブランドとして名を馳せています。が、現状はアンモニア臭が鼻につき、また、ボロボロの豆であり、品質は決して高くはありません。日本人はたくあんや納豆等の発酵食品を食べる習慣がある為、アンモニア臭もあまり気にならない人も多いのではないでしょうか。好き・嫌いは別にして、アンモニア臭はコーヒーにはあってはいけないもの。輸出規格最高級と言われるモカ・マタリG-9では本来の香味の期待は出来ません。本来の香味をお伝えする為には、それらの豆を厳選した「アールマッカ」以外は選択の余地が無いのが現状となっております。無論価格も跳ね上がります。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:50 | マスターのつぶやき
2004 コーヒー国際フォーラム -2
ブラジルの将来
サフラス & メルカード社のギル・ブラバ氏が、ブラジルの持てる力を説明したが、ブラジルは近年増産していると文句を云われているが、ブラジルの世界市場での輸出シェアは、過去50年間毎年減り続けたという。すなわち1950年代には42%、1960年代には35%、1970年代には26%、1980年代24%、1990年代23%といった具合だ。しかし2001年から2003年にかけては、平均27%まで多少挽回している。ブラバ氏は、ブラジルのコーヒー産業の舵取りが、政府から民間に委譲され、政府の役割は生産者に対する金融準備と、価格リスクのカバーに限定されているという。

又ブラジルは量産国として発展してきており、良質品の供給国としても評価されるように努力してきたが、大量輸出先は西ヨーロッパとアメリカが大部分であり、アジア向けは少量だったが、増える余地は十分にある。更に東ヨーロッパはより多く増える余地があり、消費が年平均2.5%以上増えている。ソリュブルコーヒーの輸出は、2003年度合計で290万袋だったが、その内の21%が米国向けで、13%がロシア、12%はウクライナ、10%はドイツ、7%が日本向けだった。

更にブラバ氏は2004/05年度が裏年なので、先にマン社のウォータリッジ氏が話した程の大量回復にはならないと見ていた。

アフリカの状況
スイスEDMシュルーター社の社長からは、アフリカのコーヒー事情について詳しい説明があったが、この大陸内の分立と多様性から、各国の経済とコーヒー産業を分類するのがむつかしいとしながらも、90%以上を占めている小規模農家が、面白いことに代替作物によるリスク管理を行っているために、他国と比較出来るようなはっきりした反収を推定することが困難だという。シュルーター氏によれば、アフリカの一部には人道問題が残ってはいるものの、一般報道によるイメージとは対照的に、事業が広範囲で活発に行われているという。

西欧とは人口動態が非常に違っており、コーヒー生産国の平均寿命は45才で、15才から18才までが中間年齢だという。しかしコーヒー生産者には年長者が多いので、若者をコーヒー栽培に向けさせることが必要だと云っている。もう一つの問題は土地所有権で、権利意識が殆どないために、これでは資材や開発のための投資に対する安全性がない。又潅漑や発電や精製設備に不可欠な水資源も問題で、ナイル流域の水資源が、アフリカのコーヒー生産の50-60%を占めている7カ国の水需要をまかなっているが、基本的な水の供給必要量が1人1日1,000立米なのに、例えばケニアでは現在670立米しかなく、しかも将来500立米まで減る見込だとシュルーター氏は云っている。

政治的にもコーヒー分野の支援困難で、これらの国ではコーヒー輸出よりも外国の援助資金予算の方が多いため、政府にとってはその方が重要だ。又ロブスタと比較してアフリカでのアラビカ生産は、過去20年間安定数量を保っているが、生産者は収入増を狙っており、昨年ニューヨーク定期マイナス15セントで取引されていたのと同じコーヒーを、水洗することで今は20セントのプレミアムで売れるようになっているのだという。反対にロブスタは、1985年当時の価格より50%も安くなってしまい、アフリカ産ロブスタの国際市場でのシェアは、1962年に82%あったのが1985年には57%、2003年には僅か15%まで落ちている。アフリカのロブスタ生産費は安いが、戦乱や病害が減産を招いてきている。

シュルーター氏はアフリカ大陸についての豊富な知識経験から、コーヒー生産者を支援するための色々な方法を述べたが、アフリカだけを支援することが、底流にある世界全体の過剰生産構造改善に役立つかどうかということについて、はっきりとは言及しなかった。

ロシアの消費動向
世界中で、コーヒーの消費増加が躍動的に感じられる数少ない地域の一つは東ヨーロッパだが、中でもロシアは国の大きさから云っても、個人消費拡大の余地から云っても、最大規模であり、そのロシア市場について、ロシアコーヒー社のルーペン・スーチャク社長が専門知識を披露した。彼は先ずロシアの飲物といえばウォッカを筆頭に、次が紅茶でその次がコーヒーだと述べた上で、ロシアでのコーヒー飲用の由来について、簡単に説明した。

ロシアに初めてコーヒーが紹介されたのは1600年代半ばで、1720年に最初のコーヒーハウスがセント・ペテルスベルグに開店したのだという。興味深いのは、19世紀を通じてコーヒー輸入の方が紅茶の輸入量よりも多かったことで、1913年には12,000トンのコーヒーが輸入されていた。しかしソビエト時代になると、コーヒーは贅沢品と見なされるようになり、輸入が政治的に制限されてしまったという。焙煎工場には政府機関が輸入したコーヒーが割当てられ、インスタントコーヒーは、大型食品加工工場で製造されていた。1980年代にはインドが主な仕入先だったが、現在でもインド産が標準的グレードと見なされている。1989年のICO統計では、旧ソ連の輸入が260万袋となっている。

自由化政策によってロシアは低品質の市場になってしまい、加工工場向けには品質の悪い豆が供給され、まがいものも多く、国際企業は「スペシャルブレンド」と称してロシア市場には悪質な製品を売り込んでおり、密輸もたくさんあるという。

2003年度の輸入量は280万袋だが、インスタントが80%で、18%は国産ブランド向けとなっており、残りの2%程度はグルメコーヒーだ。

インスタント製品の60%はフリーズドライと固形コーヒーで、全国どこでも販売されているが、フリーズドライ製品の売上が伸びてきている。スプレイドライ製品も35%程度あり、これも全国どこでも色々なブランドで売られている。しかしこれらの製品のいがらっぽくて抽出過度の嫌な味は、消費者の品質志向が強まるにつれて、シェアを失って行くものと思われる。

インスタント製品の3番目の種類で、最もシェアの小さいのは、いわゆる「3 in 1」と呼ばれているプレミックスコーヒーで、インスタント市場の5%程度に過ぎないが増加傾向にあり、普段紅茶を飲んでいる人たちの好奇心を刺激している。これらの混合品は主として地方で製造されている。インスタントの市場は全体として安定しているが、スプレイドライの市場を侵食する形でフリーズドライ製品が伸びてきている。又製品輸入のシェアに食い込んで、国産品が増えてきているようだという。

レギュラーコーヒーの市場はもっぱら国内のロースターが押さえているが、1994年以降劇的に伸びており、今や50万袋規模に達している。上位の5社が最近5年間に10倍の増加を見せ、全体の80%を占めているが、彼らは良質の原料豆を使っており、60%は水洗式のアラビカで、全国どこでも製品が売られている。レギュラーコーヒーの製品輸入も15%程度あるものの、シェアは減少傾向にある。これらの輸入品は主に大都市で売っており、家庭外の消費者向けに積極的な販売を展開している。僅かな量のグルメコーヒー市場は、ごく限られた一部の大都市でのみ見られるが、最高品質のアラビカ豆を、世界中から仕入れている。

ロシアのコーヒー市場は、今後もダイナミックな発展を遂げると、スーチャク氏は見ているが、消費者の品質志向が市場拡大の推進役になると思われるため、量的な発展よりも金額的な拡大の方が大きいのではないかという。

西欧での消費傾向
オランダのダウエ・エグバーツ/サラ・リー社マーケティング担当のミカエル・B・ルーマー氏は、コーヒー消費推定作業のむつかしい点を、或る程度カバーしてくれた。彼は一般的に過去の傾向から将来を推測することが多いが、果たして今後もこの方法を続けてよいのかという疑問を呈し、個人消費者段階で消費全体を分析することも非常にむつかしいと指摘した。

人口統計は手に入るし、個人消費量は簡単に算出出来るのだが、個人消費は飲用杯数によるし、入れ方にもよる。一体標準的なカップのサイズなどというものが存在するのだろうか?又一杯のコーヒーはどの程度ストロングなのだろうか?1日何杯飲むかは、飲用の頻度や普及の度合いによっても左右されるのではないかという。

ヨーロッパの人口は、横ばいないし減少傾向にある。エスプレッソや一杯取りの入れ方が増加したため、一杯ごとのコーヒー粉量は増加した。しかし飲用頻度は減っているし、普及度合いも、若者の飲用開始年齢が遅くなっていることや、健康不安からコーヒーを止めた人たち、特に30代から40代の婦人たちのせいで低下している。コーヒー粉の使用量は、ブレンドや焙煎の度合いによる味の違いにも左右される。ロブスタコーヒーはカフェインの含有量が多いので、味は強くて苦いが、非水洗式のアラビカは、カフェインが少なく、フラットでまろやかな味だが、水洗式のアラビカは、酸味が強くてフルーティーな味がする。

焙煎深度は色に影響し、粉砕によって粒度が決まる。消費者がどのようにコーヒーを入れるかによって、濃度や従ってカフェインの多さに違いが生じ、最終カップの出来具合が決まるのだが、それが満足出来る仕上がりなら、飲む回数も増えることになる。コーヒー粉の使用量は、1日の内のどの時間に飲むかによっても、期待度が違う。

飲用頻度は職業によっても違いがあり、ヨーロッパでは多くの国で重工業が減り、雇用水準は農業や水産業の分野でも減っているが、サービス産業の発展とともに、オフィス労働者が増えている。

一方缶やビンに詰められた液体飲料は、エネルギー飲料や乳飲料や水/果汁飲料などが新しい競争相手として登場している。コーヒー消費が少なかった頃は、収入の上昇とともに消費が連動して増えていたが、収入水準が高くなってしまってからは、収入がそれ以上増えても、消費量は逆に低下するか切り詰められてしまい、もはやコーヒーは贅沢品ではなくなり、消費者は次第に健康志向を強めてきていると分析している。

味を感知させる要因
イタリアのイリカフェ社エルネスト・イリー会長は、味を感知する生理学的側面を説明したが、この難解なテーマを技術的に解明するのに、彼はコーヒーの品質と快楽や脳幹の働きとの関係を使って、分かりやすく話をした。

人間が感知出来る味や匂いは800ないし900種類あるが、我々がその味や匂いの本質を直感的に好きか嫌いかで識別するのは、一般的に脳の持っている過去の経験、それがコーヒーの良い香りなのか、それとも腐った肉の臭いなのか、過去に体験した臭いの種類によって判断するという。

この最初の分析は脳の一番古い部分、つまり脳幹によって行われ、争ったり逃げ出した反射作用とか、ストレスとかの経験が引き金になっている。このフィルターが人間の最初の防衛線であり、長い間の自然界での選別の結果として、100分間が生き残れるかどうかの判断時間だという。
このフィルターを通過すると、次には上部の脳皮質に伝えられ、脳の快楽センターで更に深い分析が行われる。イリー会長によれば、60キロ入りの生豆2袋の中にたった1粒でもリオ臭の豆が入っていれば、全部が汚染されてしまうのだという。従って消費者に快楽反応を与えるためには、どんな欠陥豆も除去することが大切で、何よりも品質が消費の拡大に結び付いているという。

更にイリー会長は質問に答えて、カフェイン含有量の多さが、消費減に直結していると述べており、ドイツで1992年から1998年までにロブスタの使用が27%増えたのは、コスト削減のためと思われるが、その結果その間に消費が減少したことを示していた。更にカフェインには中毒性があるのかとの質問には、たくさんコーヒーを飲んでいた人が突然止めても、何も起こらなかった例を挙げて、中毒性はないと答えていた。

コーヒーの健康要因
サラ・リー/ダウエ・エグバート社のゲリット・ファン・デア・ステゲン研究所長は、コーヒー消費による健康への影響について述べたが、カフェイン摂取量の差による代謝機能の違いについて、体重1キロ当たりのカフェイン摂取量が、0.5ミリグラムから50ミリグラムまでを比較したところ、50ミリグラム摂取すると毒性が現われたという。彼は各種の飲物やスナック菓子に含まれているカフェインについても比較しており、一杯のフィルターコーヒーの鎮痛効果とも比較していた。

コーヒーに含まれているのはカフェインだけでなく、1日当たりの必要量としてカリウムが 5%、ニコチン酸(ビタミンB6)が 3%、マグネシウムとマンガンがそれぞれ 2%含まれているという。コーヒーをブラックで飲むと、カロリーはゼロだが、最近の研究では抗酸化物質の主要ソースであることが分かっており、ノルウェーでは50%以上と報告されているという。

昔の疫学調査では、コーヒー消費が心臓病や何種類かのガンの原因だと疑われたこともあるが、最近の研究では、並行的な喫煙の影響と混同されていたことが分かったという。新しい研究では喫煙の影響を区別することが出来るようになり、その結果多くの場合コーヒーは潔白になった。

更に建設的な情報として、コーヒーは2型糖尿病やパーキンソン氏病、肝臓ガンや肝炎などの発病を減らす他、肝硬変や胆石にもかかりにくいことが報告されており、ICOの「断然コーヒー」プログラムも、作業効率の向上など、コーヒーの効用を明らかにしているという。

主催者の総括
閉会に際して登壇したリヒト社のアールフェルト社長は、需給関係から国際取引上の問題など、多岐にわたるテーマには対立点もあったが、広い範囲の討議が出来たと述べた。はっきりとしたことは、世界のコーヒー経済に近年明らかな構造変化が見えてきたことで、コーヒー産業に依存している何百万人もの生活に、新しく出現したパラダイムが恒久的な影響を与えかねないと報告していた。

需要面では、消費者段階でも産業段階でも構造変化が見られ、伝統的な主要輸入国での消費は停滞し、ソリュブルコーヒー消費が拡大し、プレミアム付きの高級製品には需要が増えていると総括しているが、新技術が多くの新商品開発を促し、地域的或いは年齢的に、コーヒーの好きな製品の種類には違いが見られた。同時に多くの消費国では、エスプレッソ式のコーヒーに人気が出たため、高品質な水洗式アラビカの持つフレーバーが余り問題にされなくなってしまっている。このような変化と、最大生産国特にブラジルが価格的競争力を発揮したことから、特定の品種や産地に対する需要が減退してしまい、それらの生産国では、高額の社会的或いは経済的コストを抱えたまま、置いて行かれる結果になっているという。

供給面でも劇的な変化があり、世界的な供給が集中化の傾向を見せており、大生産国に比べてはるかにコーヒーへの依存度が高い中小の生産国は、激烈な国際競争の場に放り出されていると指摘している。大生産国には、政策決定に際して多くの選択肢があり、もし他方面に投資されていたならば、インパクトがもっと小さかったと思われるのだが、国別の政策決定の結果として、需給不均衡が更に助長され、世界規模で価格を圧迫してしまった。年内に相場が更に上昇しても、コーヒー市場での問題は解決しないだろうし、どの値位置で供給と需要の集中現象が起きるかは別として、周期的な相場変動による経済的影響は、同じことが続きそうだ。宿命的な相場回復があるにせよ、それは一時的に過ぎず、社会的にも環境的にも経済的にも持続可能かどうかという問題が残ってしまうことは、世銀報告が指摘した通りだという。

世界規模での市場介入は何度も失敗し、結局は逆効果だったので、もうその時代は終っているというのが主催者の結論だった。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:48 | マスターのつぶやき
2004 コーヒー国際フォーラム -1
5月のICO会議直前にロンドンでは、フォーラム2004と銘打ってF.O.リヒト主催の国際会議が開かれ、コーヒーの生産と消費から地球温暖化の影響といった幅広いトピックスまでのプレゼンテーションがあったようで、その要旨がリヒト社から報告されています。

ICOオソリオ事務局長やFAOのチャン主任をはじめ、民間業界や評論家など14名のスピーカーによる2日間の討論は、コーヒー危機への対応策という共通目的が、如何に困難な課題なのかを浮き彫りにしており、市場介入などはむしろ逆効果だというのが、主催者の結論です。

中で注目されるのはブラジルの2004/05年度生産予想についての F.マン社の調査報告で、ブラジル政府が4月に発表した第2次生産予想は3,610万袋から4,046万袋としていたのに対し、マン社の推定は公式予想を大きく上回る4,400万袋から4,650万袋としていた点で、その後のICO理事会で事務局長が政府の公式予想と大きな違いのある民間予想でマーケットを混乱させることは遺憾だと述べた理由が窺われます。ブラジル政府の公式予想は、従来も少なめだったとはいえ、折角底を打ったかに見えるコーヒー相場を、再び低迷の闇に追い落とすかどうかの鍵を握るブラジルのニュークロップだけに、敢えて豊作を予想するマン社の自信の裏付けは何なのか、その他の多彩な発表の内容も興味深いものばかりですので、欲張って一挙に全文を訳出しました。

生産農家から市場を通じて焙煎業者や最終消費者に至るまで、今やコーヒー産業はあらゆる種類の問題に直面している。この魔力に満ちたマーケットの様々な異なる局面を参加者が理解出来るように、5月12/13両日ロンドンのF.O.リヒト社コーヒー会議には専門家たちが集められた。冒頭開会の挨拶の中でアールフェルト博士は、その中の幾つかの問題に触れている。彼は先ず近年の低価格が生産者に与えている影響とともに、持続可能な生産による収入とロースターの収入との間には、公正な配分が許されていなかったとの一部の考え方を指摘していた。その一方で彼は、自由市場への介入が、過剰生産を底流とする問題の解決には殆ど役に立っておらず、従って供給を需要に合わせて調整することにも成功しなかったと述べている。

ICOのオソリオ事務局長は基調講演を行ったが、その焦点は驚くべき内容ではなく、世界の生産が何年間も需要を上回り続けたために、生産者が危機に見舞われたというものだった。1997年から現在までのコーヒー相場の推移がチャートによって示され、オソリオ局長は1980年代から1990年代の初期までは100億ドルないし120億ドルあった生産者の収入が、今では僅か50億ドルに減っていると述べた。その結果生産者の懐具合は低下し、今では新たな投資を行う余裕が無くなってしまっているという。しかし一方で先進国は自由化政策を唱えながら、自国の農業分野への補助金を、1日10億ドルも支出していると指摘しており、彼は非関税障壁を撤廃するとともに、需給バランスを改善して生産者には生きて行けるだけの対価が支払われるようにすべきだという。又彼は3方面の主要地域で消費振興を呼びかけており、それは生産国の内需と、新市場と、伝統的な市場だという。

需給基調の概要
E D & F マン社の調査部長スティーブ・ウォータリッジ氏は、需給基調の復習だった。1990年代半ばからの需給数量とともに、その後の欧米とブラジル農協の在庫増がチャートで示されたが、2大生産国であるブラジルとベトナムの近年の増産に焦点が絞られた。又サントスでのコーヒー価格が、米ドルとレアル通貨とで表示され、当然米ドル建て価格は国際相場を反映しているのに対して、為替の変動によるレアル建て価格は、全く別の推移を示していた。実際にブラジルでは生産者に為替レートの与えるインパクトが、今年は1997年と98年のピーク当時と同じ程度の強さだと云われているという。

ブラジルの2003/04年度生産量は激減したとはいえ、マン社の見方は次年度の反転が大きいというものだった。裏年にしては生産予想が多過ぎるのではないかとの質問に対しては否定的な回答があり、天候が理想的である上に、早目に剪定が行われたため、裏年と豊作年の周期が逆転するかも知れないとの答が返っていた。最近実施されたマン社のあらゆる調査では、長く伸びた枝とその成育ぶりから見て、今までなら豊作年にだけしか見られなかった特色が今年は現われているのだという。その結果マン社は、2003/04年度生産を3,650万袋と予想していたのに対し、2004/05年度生産は4,400万袋から4,650万袋に達すると予想している。

マン社はベトナムについても同じような見方をしており、生産農家はコーヒー代金のベースとして9,000ドン程度は欲しいと思っているとした上で、2000/01年度の最盛期を過ぎてからは、国内価格が2年間にわたって続落し、短期的には5,000ドン以下になってしまったのだという。しかし今年の1月には、10,000ドン近くまで回復しており、2003/04年度に続いて今年も増産が見込まれるとマン社は予想している。従って2大生産国が増産となる結果、2002/03年度と2003/04年度に生産が需要よりも少なかった現象は、結局短期間だけで終わることが証明され、2004/05年度には再び世界が過剰生産時代に戻ると予想している。

ウォータリッジ氏は、コーヒーよりも長いココア部門での経験から、どちらも長期間の過剰供給と国際相場の低迷に伴う在庫水準の上昇という面白い共通点を述べている。そのような状態への短期の反動も、ココアとコーヒーでは非常によく似ているのだという。非難の的として新しい生産者が罪人扱いされるが、コーヒーの場合はブラジルとベトナムだ。次に非難される要因は「過少消費」であり、最後には自分たちの収入が惨めなのは彼らの責任だとして、投機筋が悪魔扱いされるのだという。

又同氏は消費国での個人収入が確実に伸びた結果、1990年から2003年までには倍増している事実を指摘し、消費増が鈍いのは購買力が不足しているためではないという。又大手ロースターや小売店が流通段階での分け前を増やしてきたことも、生産農家の取り分を減らした原因だというのが、大方の云い分なのだが、彼らはむしろ消費拡大に貢献してきたのだとウォータリッジ氏は考えている。更に投機筋の手口を統計報告で1980年代半ばまで遡って見れば、買方だったことの方が多いので、相場を下げるよりも上げる働きをしたのだという。

相場低迷の犯人探しの後で大小生産者への補助金問題が繰返し論じられたが、ウォータリッジ氏は補助が過剰生産の解決にはならないという。彼は問題の現実的な分析が、世銀の発表した「コーヒー市場:新しい世界需給のパラダイム」の中に見出せるという。それはブラジルとベトナムが量質ともに向上した結果、世界のコーヒー供給に構造的な変化が生じているため、その他の生産国は今後調整を続ける必要があるというものだ。そのためにどの程度の時間が必要かは不明だが、動きが必要なのは間違いないという。
持続可能なコーヒー生産
英国CABIバイオ科学の研究者ピーター・ベイカー博士の発表は、従来の大局的な見方を全く変えるものだった。今まで持続性といえば、定義付けるのは厄介だが、それだけで解決出来ると考えられていたのに、博士はそれに敢然と立ち向かい、地球の温暖化とコーヒー生産に与えそうな影響について、立派なレジメを用意していた。彼は地球温暖化データを図示した上で、今後50年間に気温が2度C上昇するのに伴って、高品質コーヒーの栽培可能な海抜下限高度が、毎年20フィートずつ上昇すると予想しており、一部の生産地は高地に移動するにせよ、使える土地は限られているという。気温とは別に、降雨量にもかなり変化が現われるため、長期的なコーヒー栽培にとっての環境が脅かされるという。

ベイカー博士は中長期の気象変動以外にも、多くの問題があると述べたが、干ばつや病害に対して早急に品種改良が必要になれば、最後の手段として遺伝子組替技術に頼らざるを得ないかも知れないとも云っている。しかし近年の相場低迷で、生産国の研究所も問題を抱えており、スタッフや設備が不足している。持続可能なのは狭い地域に限られてしまい、限界的な小規模農家を支援すべきなのか、それともコーヒー以外への転換を奨励すべきか、判断しかねている。

政府が介入を縮小し、持続可能な生産を民間に任せている結果、小規模企業が中心になっているが、次には大企業も真剣に取り組む必要がある。しかし大企業にとっての問題は、小売商売が競争激甚になっているので、経営者は利益を抑えてでも持続可能な生産のために投資することを株主に説明するのがむつかしくなっている。

持続可能市場が現状のまま狭い範囲だけに留まるのか、或いは大企業とも絡み合うようになるのかということが問題だという。ともあれ農家が持続可能な生産に変更するよう説得に応じ、消費者側も効用を理解するようになるためには、持続可能ということの長期ビジョンが何かを誰もが受け入れる必要があり、そのためには地球温暖化の影響を緩和する緊急対策が必要で、小規模な生産者は組織化した上で、持続可能な生産を続けるか、或いは転作するかの教育を受けなければならないというのが、ベイカー博士の云い分だ。

FAOの問題意識
FAOで飲料と砂糖を担当しているケイソン・チャン氏は、コーヒー市場を取り巻く問題と幾つかかの解決策について提案した。彼は云い古されたことだが、どの商品でも過剰供給が価格下落を招いたとした上で、コーヒーの場合は特に厳しいという。2001年までにコーヒーの実質価格は史上最低となり、実質価格としては現在1960年代の3分の1以下だという。チャン氏はこの状態になった原因と、過去に屡々用いられた対策とを列挙したが、図表では1966年以来2001年を除いて、毎年の世界生産が消費を上回っていた。一部の国では多角化努力が見られたものの、コーヒー輸出に依存し続けたことが問題だったのだという。多国間政府組織としては当然のこととして、低価格が農村経済に悪影響を与えていることを問題にしたのだが、色々な形の国際協力行動は、需給バランスの改善には役立たなかった。更に問題だったことは、収入が極端に低かったにも拘わらず、世界的な過剰に対して供給側の反応が決定的に弱かったということだ。

チャン氏はオーガニックコーヒーとかフェアトレード販売方法が、スペシャルティー商品としてのブランドとともに、プレミアムを取れるかも知れないと指摘している。しかし収入が好転することが、ニッチ市場向けであっても、供給側を増産に走らせるのを避けられないという結論を、逃れることは出来なかった。

コーヒー危機のもう一つの観点
米国のテクノサーヴ社のラテンアメリカ担当役員デイヴィッド・ブラウニング氏は、彼独自のコーヒー危機に対する分析と対策について述べたが、それはブラジルでの技術革新とベトナムの増産で、どちらも生産コストが安いことから、コーヒー産業にとっての生産費に、構造的変化が生じており、そのため世界中の2,500万人に及ぶコーヒー生産者は、過去に経験したことのない最悪の危機に直面しているのだという。彼によれば、1990年以降の国際相場の推移から見ると、長期的に65セントから85セントの範囲を目指しているようで、これは1990年以前の高値水準とは非常に対照的だという。

ブラウニング氏は、ブラジルやベトナムの生産コストを、米ドル換算の1日当たり労働賃金と100ポンドの生豆を生産するのに必要な労働日数から算出した労務費をベースに、グァテマラの生産コストと比較している。ブラジルの労務費は、4ドル30セントから9ドル50セントで、決して安くはないが、機械収穫の場合は非常に作業効率がよくて人件費比率が低く、100ポンドの生豆生産に必要な収穫日数は0.8日しか必要としない。他方ベトナムの労務費は1日1ドル30セントと非常に安いが、100ポンドの生豆収穫に9.4日を要し、効率は他の伝統的生産国と同様に高くない。総合的な生産コストに占める人件費は、ブラジルが3ドルから8ドル、ベトナムが12ドルに対し、グァテマラの場合は、1日当たりの労務費3ドル90セントから4ドル80セントと、所要日数の9.8日から計算して、人件費合計は実に38ドルないし47ドルかかっているという。従ってニューヨーク定期の5月限68.1セントから見ると、生産コストの高い多くの生産国では、現在の相場で利益を上げることは出来ないことが分かる。

次にブラウニング氏は、ブラジルが国内消費を過去10年間に、年間1人3.4キロから4.7キロに増やすのに成功したことに焦点を当てている。消費の拡大は、コーヒー危機に対して試みられた最初の緩和策だった。ブラウニング氏は、ブラジルでの成功がそのまま他の生産国に適用されることは困難だと認めながらも、1人当たり消費が少なく同様な消費振興が有効だと思われる他の9カ国の名前を列挙した。彼が示唆した残り二つのコーヒー危機解決案は、プレミアムの取れるようなスペシャルティーコーヒーへの支援と、産業多角化の推進だった。しかし一番目の支援案には弱点もあり、対象が生産者の一部に限られることと、もしも生産が増えれば、プレミアムが減少してしまうという点だった。

示唆された解決案の中で最もむつかしいと思われたのは、恐らく産業の多角化案だろう。その理由の一つは、政府と民間部門と各種のNGOとの相互協力が必要であることに加えて、それらの生産者がそれぞれの環境に応じて、自分たちに向いていると思われる様々な代替産業への転換を求めるかも知れないということだという。

又老齢の生産者は、考え方が保守的になりがちで、確証のない新規事業への転換には仲々踏み切れない。それでも絶対不可能というわけでなく、ブラウニング氏自身が関与してきた成功例の幾つかを紹介した。地域経済そのものの転換を図るためにテクノサーヴ社としては、代替産業の売上目標規模が5億ドルは必要だと見ており、そのためには5年間に2億5,000万ドルの投資を積み上げることが求められるとしている。従ってこのような解決策は、農園単位でなく地域単位での取組みが必要だという。このような努力はその国のコーヒー産業が価格的に競争力が弱く、輸出への依存度が高いような国で必要だとした上で、ブラウニング氏はエルサルバドル、コロンビア、ホンデュラス、グァテマラ、ニカラガ、エチオピアとタンザニアの国名を挙げた。

フェアトレード運動
フェアトレード運動は、1990年代の末頃から急速に発展してきたのだが、英国小売生協の販売部長であるブラッド・ヒル氏が、現状について興味ある概況を話した。フェアトレードは今では世界中の40カ国にまたがる360のグループに所属する450万の生産者を網羅しているという。英国では現在フェアトレードのブランドで売られている全商品の売上高が、1億ポンド以上に達しているが、運動がスタートした1998年には僅か1,670万ポンドだったという。生産者に関する運動基本原則は、英国の生協運動と消費者参加運動とに良く適合している。従って生協の戦略としてスーパーマーケットでフェアトレードを支援する運動の主役を演じるとともに、フェアトレード運動を英国小売業界の主流に持ちこむことに努力した。フェアトレードの目標は生産者に対して、たとえ国際価格が下がっても、最低保証価格を支払うことが含まれており、生産者の共同体向け再投資のための追加社会プレミアムの支払いと、限界的な小規模生産者が生き残れるように支援することも含まれている。英国でのフェアトレード運動は、フェアトレード財団が管理しており、「FAIRTRADE」のマークで識別することが出来る。

生協ではフェアトレードに対する認識を深めるための前向きの政策を進めており、2002年にはインスタントコーヒーをフェアトレード商品群の中に加えたが、翌年には生協扱いのコーヒーを全部フェアトレードに切り替えている。生協としてはフェアトレードコーヒーを、コーヒー市場全体の15%まで増やすことを目標に掲げている。生協扱いだけでも、フェアトレードコーヒーの売上は、3倍増の650万ポンドに達しており、毎年その内の300万ないし400万ポンド程度を、生産農家に還元しようと目論んでいる。生協の取扱うフェアトレードコーヒーは、生協の全店に在庫されるが、仕入はコロンビア、グァテマラ、ニカラガ、コスタリカ、タンザニアの5カ国の生協から買付けられている。英国の全国テレビと新聞広告の他、今年は全部のフェアトレード商品を対象にした20%引きの「フェアトレード2週間」という行事も計画しているという。

OXFAMとフェアトレード
Oxfam中南米政策アドバイザーのコンスタンチーノ・カサブエノス氏は、コーヒー農家に対するフェアトレードの影響について、もう一度述べたが、フェアトレードは今やOxfamの重要課題になっており、単なる南北問題とかEUと第三世界との関係というだけではないという。既に運動はメキシコやブラジルやインドも巻き込んでおり、中南米やアジアの24カ国で、50万人以上の生産農民が、162の組織と関係を結んでいる。持続可能性ということが、再び政策の鍵となっているとはいえ、中南米の住民がアメリカに引き寄せられてしまうようだと、農業は持続出来なくなる危険のあることを、彼は指摘していた。

フェアトレードと銘打ったコーヒーは、コーヒー世界の中で最も急速に拡大してきたのだが、コーヒー価格の分析の中で、人的要素が強調されていないことを嘆いている。あくまでも商品としてしか価格構造を見ないために、企業側は最大利益を追って効率よく安価な品を求めてしまう。 それでもフェアトレードは、多数の生産農家を選び出すのに大きく貢献してきたので、今後もこのままの勢いで、フェアトレーが発展を続けるようにと、彼は祈っている。
スターバックスの投資計画
スターバックスは1971年の創業以来、殆ど停滞することなく発展してきたが、コーヒー担当のダブ・ヘイ上級副社長が同社の輝かしい歴史を説明するとともに、一方では顧客に対し、又一方では主要仕入先であるコーヒー生産者に対しての政策を述べた。

現在同社は33カ国に7,500カ所以上の店舗を展開しているが、2003年度の総売上は41億ドルで、グループ全体としては、世界のコーヒー仕入金額の約2%を占めているという。毎週3,000万人を超える顧客に対して、75,000人の従業員が対応しているが、毎年の成長率は24%に達しており、1日に3.5店舗の割合で新しい店が開店している。

スターバックスの営業政策は、価値に重きを置いたオペレーションであり、それは顧客向けの品質重視であるとともに、供給してくれるコーヒー生産者を大切にする政策でもある。同社は又持続可能なコーヒー生産に対する強い信念を持っており、生産農家との契約では、国際的な購買指針に従うことを条件として求めている。この購買指針は、国際資源保護運動に基づくC.A.F.E.(コーヒー農家公正慣行)に従って実行が監視されており、農家から精選業者を経て販売業者への価格転嫁過程を通じ、総合的な評価基準による第三者の追跡監査が実施される。スターバックスでは、個々の生豆の特性が生かされるように、農協よりも個人農家からの買付を選択しており、特定の決められた品質向上があれば、各段階ごとに5セントずつ、最高15セントのプレミアムを農家は受け取れることになっているという。持続性と品質向上のために考案されたこのやり方のお陰で、常に結果が相互確認出来るとともに、監査には透明性があるため、評価基準そのものも、常時見直して改善することが出来るようになっている。

スターバックスは又地域ごとに農家支援センターを立ち上げており、品質の向上や農園管理や持続可能性の追求指導をしているが、1998年からは国際資源保護運動組織とも連携して、現在はメキシコ、コロンビア、ペルー、コスタリカ、パナマの各国で、プロジェクトを展開している。コーヒー購買指針を始動させるための提携関係は、2001年に拡大されている。

生産者の地域社会を支援するために考案された社会プロジェクトにも、スターバックスは深く関与しており、既に43種類の社会プロジェクトが推進されたが、その内の20は現在も進行中だ。スターバックスは2003会計年度に、9カ国で100万ドル以上の社会プロジェクトに投資しているが、重点はコーヒー生産者の地域社会における健康問題と教育とに向けられている。これらの政策を複合させることによって、同社は確かに大きな成功を収めており、自社の商業的発展だけでなく、生産農家の持続可能性にも貢献しており、どちらか一方だけが孤立しているのではない。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:46 | マスターのつぶやき
カルタヘナ宣言
第90回I理事会は、アメリカ政府の代表団が公式に再加盟方針を表明した歴史的なICO会議となり、生産国支援のための国際協力が必要なことが改めて認識されたこともあって、5月19日の理事会の冒頭で、既に執行委員会の協議を終えた決議案として、「カルタヘナ宣言」が満場一致で可決されました。昨年9月には紛糾原因となった消費国側の積極姿勢といった表現など、字句が一部修正されたものの、宣言の基本精神はそのままであり、原案作成者の顔を立てるとともに、アメリカ歓迎のレッドカーペットを、ICOが整えたといえる。

5月のICO理事会では、アメリカの再加盟準備として、重要政策の3本柱の一つである品質向上計画修正という代償を支払ったとはいえ、不在だった最大輸入国を加えて、愈々本格的な国際協力の場が完成することを告げる夜明けの鐘が聞こえる思いで、加盟各国はこの宣言案に賛成したものと思われます。宣言が直ちに国際相場にインパクトを与えるものではないにせよ、世界のコーヒー産業が持続可能であって欲しいという願いは、生産国も消費国も共有しているものであるため、その共通認識としての宣言全文を改めて紹介。

ICO創立40周年を記念してカルタヘナで開催されたICO理事会に参加した加盟国代表は、次のような宣言を行うことが、時宜を得たものであるとともに必要であると考えている。

(1) 現在のコーヒー危機は、史上最悪であり、国際市場におけるコーヒーの実質価格は、数十年来の最低記録である。世界中のおよそ50カ国で1億人以上が、コーヒーの栽培、精選、販売及び流通に従事している。危機の影響が生産国を破滅させていることが立証されており、貧困の増大とともに社会的不安定が生じている。貯蓄や投資や経済成長や、収入の配分なども影響を受けている。近年 生産国では、国際価格が歴史的な長期間の平均値より65%以上も下がったために、200億ドルもの外貨収入を失っている。

(2) 現状の主な理由がコーヒーの継続的な過剰生産能力にあるとはいえ、最近の世銀の研究でも確認されているように、世界のコーヒー市場が、高度の相場変動と明らかな不備と不調和によって特長付けられているということも、銘記されなければならない。価格の連鎖が、均衡のとれた方向へは働かず、生産国の受け取る分け前が極端に減少する方向に走った結果、段階的に生産国を弱体化に進ませたと考えられている。

(3) 世界のコーヒー消費は安定しているが、一部の伝統的な輸入国では減退が見られ、危機の悪化を助長している。その上新市場での消費振興活動が足りないことが、それらの市場で潜在的な飲用者への到達を困難にしている。粗悪な品質と他の飲料への転換が、コーヒー消費に悪影響を与えるとともに、世界の需給不均衡を更に悪化させている。そのため協定加盟国は、民間部門とも協力して、コーヒー消費拡大のためのICO行動計画を実施する必要性とともに、ICOが持続的発展に関する世界 サミットのための実行計画に示された原則に従い、コーヒーの国際取引に対する持続的戦略を展開することを支持する。

(4) 国際社会は今や危機の重大性について、より深く認識している。事実 欧州議会、EU、米国議会、エヴィアンにおけるG-8サミット会議、ラテンアメリカ並びにアフリカ諸国首長及び農業大臣会議、各種多国間組織、生産国及び消費国の各種機構などが、危機の影響についての懸念を示しており、これらの経済的困難に対応するための地球規模での戦略策定を勧告している。

(5) カルタヘナ会議にブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領、コロンビアのアルバロ・ウリベ・ベレス大統領、及びホンデュラスのリカルド・マドゥーロ大統領が揃って出席されたことは、危機が生産国と消費国との積極的な協力によって打開されなければならないという心配を裏付けるものだった。

(6) 協定加盟各国は、ブラジル、ホンデュラス、コロンビアの国家元首からの建設的な提案を銘記し、これらの提案が生産国と消費国との国際協力関係を強化することに役立つとの理解のもとに、更に諸提案を研究することを約束した。

(7) 世界コーヒー危機解決のための戦略は、品質の向上と消費の振興を通じて、世界コーヒー産業の長期的生存を可能にする具体的な行動を含むコーヒー流通網と市場における構造的な問題点を指向すべきであり、特に競争力の強化と人的資源の投入と産業の多角化とを目指すべきである。斯様な行動は、付加価値を更に高め、経済的、環境的、社会的な持続性と、リスク管理能力や物理的及び社会的インフラへの投資を目指すものとなる。

(8) 協定加盟諸国はこれらの事項を支持し、実行のために全面協力するとともに、目標達成のための計画と戦略への支援と展開に対する心構えとを表明する。

(9) 協定加盟国は、ICOによって実行される行動計画が、農産物及び工業製品の市場へのアクセスを容易ならしめるような国際取引条件の適用によって補足されるべきであることに同意する。

(10) 理事会は、ICOが国際的なコーヒー政策の協議とコーヒー輸入国と輸出国との間の協力と協調にとって、最も適した場であることを繰り返し強調する。この点に関し、非加盟国に対してICA2001への加盟或いは再加盟申請を考慮するよう求めるアピールをここに更新する。 ICOへの支持と他の国際機関との相互アクション及び協調とは、コーヒー生産国の収入と生活条件の向上に役立たせる地球規模での戦略を実行する上での基本的なことである。

(11) ICO理事会は、ブラジルが次回の理事会と2004年に開催される世界コーヒー会議を主催するとの提案を歓迎するとともに、これらのイベントが、世界のコーヒー産業に裨益する解決策を作り出すことによるカルタヘナでの理事会の成果に、更に錦上花を添える行事となるよう期待を表明する。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:27 | マスターのつぶやき
オーガニックコーヒーの危機 ・・
出始めの頃は、化学肥料や農薬が買えない貧困農家が作っているのが有機栽培さと皮肉られていたオーガニックコーヒーも、今やプレミアム付きのスペシャルティーコーヒーとして、押しも押されもしない付加価値商品の座を確保していますが、猫も杓子も有機栽培に変えて、製品が希少価値を喪失したらどうなるのか。持続可能な農法であるためには、有機栽培が望ましいには違いないとしても、従来型の栽培から有機農法に転換するためのコストを考えると、果たして農家にとって割が合うのかという問題に、リヒト社報告が真っ向から挑戦しています。

オーガニックコーヒーが消費者に高値で売れた初期の理由は、有害物質とは無縁だという健康志向だったように思うのですが、対立意見として、トマトやレタスのようにナマで食べるわけじゃなし、焙煎した上に熱湯で抽出したコーヒーに、残留農薬の心配などする必要はないとの考え方も強かったのではないでしょうか。それが10年ほど前から、主な理由が環境問題に変わってきたようで、農園に投入する化学物質が、土壌を汚染するだけでなく、下流一帯の水資源に依存している住民の健康にも被害を及ぼすことが懸念されることから、有機栽培の価値が見直されたと申せます。

問題は大手ロースターまでが一斉に有機栽培製品市場に参入した場合でも、付加価値商品としてのプレミアムが確保出来るのかという経済性にあり、リヒト社は農家に対して熟慮を求めています。通常品質のコーヒーに対する需要は減退気味なのに、世銀の「コーヒー市場の新しいパラダイム」と題する最近の調査などでは、最高品質の製品が大きく伸びており、新市場ではソリュブルコーヒーに転換する動きも見られ、コーヒー市場のピンとキリとの二極化傾向が一層顕著になっている。ピンの方での近年の成功話としては、最近益々多く語られるようになったスペシャルティー市場とか差別化商品とかの成長が挙げられ、それらは通常商品より上位に特徴付けられるものとして区別されている。

このような最近のコーヒー市場で、環境にやさしい様々な方法というような、いわゆる持続可能な栽培方法による製品への需要は、最もダイナミックな要素の一つで、中でもオーガニックコーヒーが最強の推進役になっているが、それは北米市場での伸びが著しいからだ。例えば米国有機取引協会の最新調査によれば、最近5年間のアメリカ国内でのオーガニックコーヒー消費は、年率約12%で上昇しているとのことだが、民間の業界筋では、伸びがもっと大きいと見ている。

西欧でも恐らく過去5年間の伸びは平均10%程度あったと思われるが、一部の業界調査では、依然として自由取引のコーヒーの方がうまくやっていると見ている。欧州でも伸びている商品の大部分はオーガニックコーヒーで、環境にやさしいコーヒーとだぶっている。米国では恐らくフェアトレードコーヒーの90%は有機栽培だろうが、欧州での比率はもっと低く、世界平均は50%程度と思われる。

業界のベテランで、世銀の最新報告書の共同執筆者だったダニエレ・ジョヴァニッチ氏によれば、主要な輸入国市場でのオーガニックコーヒーの消費合計は、毎年少なくとも10%伸びており、全体のコーヒー消費増加率の10倍のスピードだという。彼は今後も伸び続けるだろうというが、成否の鍵は、オーガニックがコーヒー市場の主流として成功するかどうかだと云っている。

世銀報告共同執筆者のブライアン・ルーウィンとペイノス・ヴァランジスによると、オーガニックに証明が発行され始めてから20年になるが、需要が伸びたのは最近10年間程度のことだという。主要な輸入国のスーパーマーケットでは、今や少なくとも有機コーヒーを1種類は置いており、一箇所での買物が益々一般化している現在、どの商品にとっても売場に置いておくことは、重要なことと云える。オーガニックコーヒーは既にニッチマーケットから主流商品の仲間入りをしている。一部の業界では、1990年代の初期に有機製品に興味を示し始めたスーパーマーケットで、それほど何年も前でない時代には特殊な食料店でしか売られていなかった品物が、売上のおよそ半分を占めるようになっていると推測している。

その上、一部の小規模で特殊なロースターだけが製造していたオーガニックコーヒーが、大企業の関心を呼ぶようになり、その中にはノイマンやクラフト食品やネスレも含まれているという。更には雨後の筍のように増えている小さなコーヒーバーでも売られるようになっている。信頼出来る上質のコーヒーとの評価を得ているスターバックスなどが一例だが、独自のオーガニックブレンドを売っており、この種の製品への関心を高めるのに大いに役立っている。しかし今のところオーガニックコーヒーは、その市場規模が未だごく僅かで、世界消費全体の1%以下だと思われ、持続可能なコーヒーといっても、精々3%程度だろうと見られている。といってもオーガニックコーヒーの正確な市場規模を掴むのは至難の業で、それぞれの市場によっても、数字はかなりばらついている。例えばICOでは、輸出国からオーガニックコーヒーの輸出率報告がないため、実際にはもっと多いとしながらも、2002/03年度のオーガニック輸出世界合計は、291,000袋以下だとしている。同報告によれば、主要輸出先である米国向けが62,681袋、次いでドイツ向けが22,313袋、オランダ向けが12,891袋となっている。

尤もITCがコーヒーガイドの中で推定している成熟輸入市場での同年度のオーガニックコーヒーの世界消費量は、70万袋としている。又2001/02年度の世界生産を80万袋と見ているが、アナリストの一部には、急成長ぶりから見て、既に100万袋に達していると考えている人たちもいる。

一方オーガニックコーヒー供給国としては、ラテンアメリカ諸国の生産量が断然多く、1960年代に初めて公式にオーガニックコーヒー生産国となったメキシコが、首位を走っており、業界筋によれば、年間生産量が30万袋に達しているという。この数字はICOへの報告より多いが、その理由として考えられるのは、日陰栽培のような環境にやさしいコーヒーとかフェアトレードのコーヒーも、勘定しているのではなかろうか。

中南米の他のアザーマイルド生産国も、オーガニックコーヒーの大型供給国だが、ブラジルも近年この市場に参入しており、大部分はミナスジェライス州産で、一部は国内で消費されるが、年産量は現在5万袋程度と見られている。

パプアニューギニアはアジアで唯一ICOにオーガニックコーヒーの輸出実績を報告している国だが、業界筋によれば、アジアでもっと輸出実績を持っているのはインドネシアと、次いでインドだという。一方アフリカからは、証明付きのオーガニックコーヒー輸出が殆ど報告されていないが、エチオピアだけは報告が出ている。といってもエチオピア産の大部分のコーヒーは、化学肥料や農薬を使わずに栽培されているものと思われるが、有機栽培の証明付きとしてICOに報告される数量は、ごく僅かに過ぎない。ウガンダ、タンザニア、マラウィの各国も又、時折僅かな数量のオーガニックコーヒーを輸出しているが、その他にも象牙海岸、カメルーン、マダガスカル、ガボン各国が、オーガニックの輸出を計画中で、これらの国では証明付きの有機ロブスタの実験農園を造成するために、国際的資金援助を求めている。

これら諸国の計画が成功するかどうかは今後の問題だが、多くの評論家は、オーガニック生産に踏み出す決心をする前に、もう一度よく考えろと云っている。何故なら生産出来たとしても、それがニッチ市場への参入を保証するわけではないからだ。事実受け取れるプレミアムは、近年縮小気味で、オーガニック市場が既に飽和状態に近いことを示している。さして何年も昔の話でなく、一部のオーガニックコーヒーは、通常品の2倍の値段で売れていたが、今では業界筋によれば、精々10%程度のプレミアムしか取れないという。しかし既に確立されている供給者から提供されるスペシャルティー商品或いは希少品には、この2倍から3倍のプレミアムが付与されているという。正直なところ業界としては15%が期待出来るプレミアムの上限だろうと、ITCのガイドブックは述べている。更にITCはプレミアムがこの上限を超えるようならば、品質が絶対的に飛び抜けて良いものでない限り、消費者の興味が急速にしぼむに違いないとも述べている。

屡々政府や国際援助機関から勧められて、余りにも多くの農家が、有機栽培列車に乗り遅れまいと近年殺到したために、ITCデータが示しているように、今や過剰生産状態だが、業界の見方としては、大手ロースターが積極的に有機製品の取扱いに乗り出せば、それがブームの終りになると信じている。その結果確かに有機栽培されたコーヒーでも、オーガニックコーヒーとしてプレミアムを付けて売ることが出来なくなってしまい、単に他の通常品と混ぜて売る外はない。このような事態は、有機栽培コーヒーの需要が拡大を続けていて、過剰生産状態でないとしても、市場に割り込むことが簡単ではないし、生産者は有機栽培への切り替えに慎重であるべきだということを明示している。新参ものにとっては、自分の品物に対してバイヤーの関心を引くことが非常に難しく、ロースターや商人たちは、安定的に欲しい品物を渡してくれてきた信頼出来る供給者を選ぶに違いない。しかも現在焙煎業者が要求するようになった権威のある独立証明機関の発行する有機栽培の証明書は、新参ものの生産者にとっては、簡単に手に入れられるものではない。このことも、生産農家として有機栽培を始める前に十分熟慮しなければならないもう一つの理由だろう。

しかし良い面としては、通常生豆代金の3%以下といわれる有機栽培の証明料金が、最近低下してきたことだ。それは生産国自身の証明機関の権威が確立されてきているためだ。しかしITCによれば、証明料が安いとはいえ、必ずしも広範囲の承認が得られているわけではないという。もっとも証明の費用がいくらであろうと、今日の競争が厳しい市場では、オーガニックの証明だけで売れるわけではなく、何かそれ以外のセールスポイントが要ることは、日本市場での経験で裏付けられている。日本では経済状態が悪いとはいえ、他の市場と比べても、期待されたほどオーガニックの売行きは伸びていない。一つの理由として考えられることは、消費者が何度もプレミアムを払った結果、通常品より明らかに良い商品が買えなかったために、オーガニックコーヒーが評判を落としてしまったためだ。環境にやさしいコーヒーの採用には、全部の専門家が警告しているように、生産者として割に合う方法かどうかの問題がある。オーガニックコーヒーに転換するための初期投資が多く、プレミアムをたくさん取らない限り、とても回収は出来ない。特に証明取得のために、3年間は化学肥料や農薬を使えなくなるが、その間にはオーガニックコーヒーとしてのプレミアムが取れないし、反収は大幅に低下する。

専門家の一致した意見は、有機栽培が小規模農家には割のよい農法だというもので、特にコーヒー以外の換金作物があれば、オーガニックに転換期間中の食い扶持を稼ぎ出して貰えるし、有機製品が出始まれば、付加価値が取れるようになる。一方大規模農園の場合は、有機栽培への転換費用が高いものにつくし、見返りの報酬は転換費用をカバーするには不十分だ。

環境にやさしいというのは流行語になっているものの、オーガニック製品の方が消費者にとっては健康的である上、多くは高品質であり、しかも多少であっても地球を保護することに役立っていると信ずることが出来る。持続可能な生産を推進することは、何年間も各種の会議で世界中が農業の目標として掲げてきたことで、安定的なエコシステム確保に欠かせない動植物の生態系を維持することの重要性に基づいている。

ITC報告が指摘しているように、オーガニックの推進者たちは、化学肥料や農薬を使用する従来型農業は、長期的に土壌を崩壊させ環境を破壊する上、消費者にも生産者にも健康障害のリスクがあるため、持続可能ではないといっている。

時間が経てば、市場の関心が益々高まり、大手ロースターもやがては興味を示すことが間違いないので、オーガニックコーヒーが製品の主流になるだろうが、全部の生産者にとって有機栽培が良いと云えるわけではなく、もしオーガニックに転換する農家が多過ぎれば、これが本当の危険だと多数の専門家が予見しているように、現在の需給不均衡が更に長期化して、生産者の収益力が低下し続けることになってしまう。既にオーガニックのプレミアムが低下しているために、有機に転換するための投資をする魅力が薄れてきている。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:25 | マスターのつぶやき
サステイナブルコーヒーとは?・・
サステイナブルコーヒー(持続可能なコーヒー)はスペシャルティコーヒーの中でも、さらに持続可能な営農によって栽培されたコーヒーにあてはめられている。これらは大きく分けて、オーガニックコーヒー、フェアトレードコーヒー、シュードツリーコーヒーで構成され、それぞれ有機無農薬、公正な交易、環境保護などが主な認証理念となっている。

SCAAのレポート(Sustainable Coffee Survey of the North American Specialty Coffee Industry July 2001 Daniele Giovannucci著)では、サステイナブルコーヒーを下記の通り定義している。

オーガニックコーヒーは、土壌を保全し、化学薬品の使用を禁じた手法で生産されている。

フェアトレードコーヒーは、最低販売価格が保障された小農家からなる農協を通じて供給されている。

シェードツリーコーヒーは、森林で覆われた土地で、多様な生態系の保全や渡り鳥の保護に配慮して生産されている。

これらのコーヒーは、それぞれの市場や認証基準によって定義されているが、実際には、これらのカテゴリーの多くは重複しあって、複雑化している。例えば、フェアトレードコーヒーはオーガニック農法で栽培されているところが多いが、それが認証基準となっているわけではない。オーガニックコーヒーはシェードツリー農法で栽培されていることが多いが、それが認証条件ではない。

サステイナブルコーヒーの原則
CONSERVATION INTERNATIONAL
CONSUMER’S CHOICE COUNCIL
RAINFOREST ALLIANCE
SMITHSONIAN MIGRATORY BIRD CENTER
SUMMIT FOUNDATION

コーヒーの生産は、世界経済の中で大きな役割を占めている。熱帯地方の多くの農家や、コーヒーが外貨獲得のための貴重な資源となっている国々では、コーヒーの生産が主要な収入源となっている。またコーヒーの生産は、動植物の生態系が多様な地域と一致しており、それらを絶滅させることも、保護することもできる。正しい状況を与えられれば、コーヒー生産は環境、経済の両面に利益を与えることができる。

しかしながら世界のコーヒー業界は危機に瀕している。現在の流通価格は世界中の多くの地域での生産コストより低く、この流れが短期間で変わる見通しはほとんどない。大部分が貧困状態で暮らす小農家である。世界中のコーヒー農家は、彼らの僅かな収入がさらに減少するのを経験している。いくつかの国々では広大な熱帯雨林が、質の劣ったコーヒー生産、世界的な供給過剰、多様な生態系の損失といった問題を内包しながら、コーヒー畑に転換している。慢性的な安値は、農家に良質の物の生産とその価値を守る事を、彼らの農地と自然資源を守る事を、そしてかれらの生活を維持することを困難にしている。

この状況は世界規模での社会的、環境的な災害を引き起こす可能性がある。この20 年間、農家に適当な価格を支払い、オーガニック製品にインセンティブを支払い、自然資源の管理を実践することに報酬を支払うことにより、これまでとは異なる市場機会を作る試みである、サステイナブル・コーヒーの動きが現れてきている。これらの動きは、政策決定者、市場関係者、生産者と消費者の間での認識を深めさせてはいるものの、未だサステイナブル・コーヒーが世界に提供できるものと現実の世界のコーヒー市場との間には、大きな溝がある。生産者へ支払われる価格の継続的降下により、サステイナブル・コーヒー運動の発展は未完成である。

サステイナブル・コーヒーの成長を促し、世界のコーヒー産業の環境保全問題に明確な基準を設け、協力して行動する機会として、Consumer’s Choice Council は「コーヒー生産の自然保護原則」を整備した。Falls Brook Centre のPatrick Mallet はこの文書をConservation International、Rainforest Alliance、Smithsonian Migratory Bird Centerと協力して作り上げた。

コーヒーの生産と生物多様性の保全を統合すること
コーヒー生産に関する明快且つ簡潔な自然保護原則は、コーヒーの生産を改善し、生物の多様性を保存する戦略となる。その原則はまた、世界を取り巻くコーヒー生産と流通の複雑な環境を対処するための科学的情報と技術的解決法が、どこで必要とされているのかはっきりさせることにも役立つ。

市場の発展や市場からの利益を享受する事により、手段と動機付けを創造すること
コーヒー生産の自然保護原則は、経営管理や購買決定などの機会を通して、自然保護の一員として働く生産者、輸出入業者、焙煎業者、消費者に対して価値のある特典を与えている。彼らは、既存の産地証明プログラムに参加することで、信頼できるコーヒーに対する市場を創りあげ、認知をさせるという機会を得ている。

関係者の協力を助長し、地域基準を促進すること
コーヒー生産の自然保護原則は、コーヒー生産とそれに付随する業界関係者、認証業者、生産者連合、開発業者とその他の市場関係者に対して、自然保護の基準点を定めている。関係者それぞれが協力しあい、自然保護原則をより効果的に守ることで、現存する自然を保護し、地方の環境に合った保護水準の基準が生まれる。

計画と監督を公表すること
「保護原則」は世界のコーヒー生産における農業環境を改善させ、その結果を確認するとともに、環境景観計画、環境影響評価、農場経営計画、監視作業、記録を保管することを促している。全ての関係者は透明性、説明責任、自然保護利益立証のための厳格な書類提出が求められている。

公共性と資金調達に影響をあたえること
「保護原則」は、政府機関や国際機関による自然保護政策、計画、業務の延長といったことに影響を与えている。シェードツリーのないコーヒー農園への転換や自然の森にまで農地を広げた農園にはインセンティブを支払わないなど、「保護原則」の優先順位として、地域保護計画、環境規制が含まれている。

コーヒー生産における自然保護原則
本原則は、全世界のコーヒー生産地における農家、ミルに適用することを目的とし、またあらゆる自然保護関連認証プログラム策定における基本理念となる。加えて、本原則は産業規範や管理基準を策定する際、政府や公的機関がサステイナビリティー重視の政策へと修正する際、また技術援助プログラムを近代化させる際の基準となることを目的としている。さらに本原則はコーヒーの品質こそがマーケット評価における最優先事項であることを明らかにし、消費者に対して品質の高い商品を提供するためにはコーヒーのどの流通ステージにおいても付加価値の強調説明が不可欠であることを言及するものである。

幾つかの場合において、この様な原則の適用には生産者・地方組合から政府までの団体間の協力が必要とされる。原則は、適用される地域の気候・環境的要素・伝統・文化等々に基づいて修正されるべきである。しかしながら、コーヒー生産システムの向上を目的としたプログラムは、少なくとも本原則に基づいて方向性を示し、随時その発展を監視・評価するべきであり、このことこそが真の自然保護の恩恵を確たるものにする。

1.住環境のサステイナビリティー
コーヒー生産システムとその商業化は、生産者の社会的・経済的な暮らしを向上させ、地方共同体に経済的地位を提供するべきである。

市場へのアクセスを確保すること、また買い手との長期間に渡る取引関係を築けることで生産者は暮らしを向上させることができる。生産者達にとって最優先事項として考慮されなければならないのは、公平な価格である。

コーヒー生産の代わりに補助収入源となる農場作りや共同体との多様な活動を促進することにより生産者の収入ソースを多角化することで生産者を助けることができる。

コーヒー生産者には、農園における農業生産活動を導く長期的なマネージメント計画が必要であり、またその計画は継続的な査察によって定期的に更新・修正される必要がある。

マネージメント計画の作成、監視、推進には必ず地域社会が関与しなければならない。

農協組織は、個々のメンバーの基本的人権が確保されているか、また必要最低限の要求が充足されているかを確認し、またそれが継続的な向上へと方向付けられているかを確認する為に機能する。

労働者を雇用するコーヒー農園は、地方自治体の法律、労働者の権利と利益に関係する国際規約を遵守し、継続的な向上プロセスの推進者となる。

賃金と利益は、地方法と国の法律によって定められている最低ラインを下回ってはならない。

労働条件は、関連法規やその他労働者の健康と安全に関する基準を下回ってはならない。

季節労働者を含む労働者とその家族は、携帯できる水分・衛生施設・住宅供給・教育と運動、交通、健康サービスを提供されなければならない。

労働者の団結権及び交渉権は、地方法と国際義務に基づいて保証されなければならない。

2.生態系と野生動物の保存
コーヒー生産システムは農場とその周辺地域に生息する動植物の多様性と生態系機能を維持・拡大に貢献するべきである。

原生林には手を入れない。

数の少ない絶滅寸前の種や生物は保護しなければならず、また狩猟や絶滅危機に直面している植物や動物の商業的採取にはしかるべき手段で対策を講じなければならない。

コーヒー農場に元々植生していた木々や、その地方特有の生物の多様性を保護するシェードツリーの保護はコーヒー生産システムに組み込まれ、実行される。

シェードツリーを保全することで、食物連鎖・再生産のプロセス及び動植物の生息地が保全される。

湿地帯と原生林を含む、コーヒー農場と生産者居住地域の周りに位置する、環境的に価値のある地域は保護される。

コーヒー農場とその周辺環境では、野生動物の生息地や保護地域間の渡り鳥の通り道を
提供し、様々な地形的・生物学的モザイクを形成することができる。

非持続可能(unsustainable)農法により疲弊した土地においては、自然種を使用する土地復元計画が適宜実行される。

3.土壌資源の保護
農場マネージメントを実行することで土壌侵食を防ぎ、土壌構成及び栄養分の維持・増加に寄与することができる。

土壌栄養素は、有機肥料・間作物・腐葉土・堆肥などの農場資源から提供される。

侵食をコントロールし土壌の質を向上させるため、特に傾斜した地域、河川や湿地帯に隣接した地域においては、適切な措置が講じられる。

4.水資源の保全と保護
コーヒー生産システムは、水の使用を最小限に抑え、水資源の汚染を防がなければならない。

水資源を汚染から守るため、汚染源は全て排除される。

植物界の緩衝地帯を全ての水資源の近くに設ける。

水洗式精選処理に使用される水量は、効率的な技術と再利用により継続的に削減される。

水路の流れや他の水面が、互いに交わらないようにする。

5.エネルギー資源の保護
コーヒー生産システムの全段階において、エネルギーは効率的に使われ、再生可能なエネルギー源を鋭意利用する。

化石燃料の様な再生できないエネルギーの使用は避け、天日乾燥のような再生可能なエネルギー源を使う様努める。

よく整備され、営林職員の常駐する自然林からのみ、薪を確保できる。

6.廃棄物の管理
廃棄物及びコーヒー副産物は、削減・再利用の原則に従って、周辺環境に与えるインパクトを最小限に管理されなければならない。

農場における廃棄物量は継続的に削減する方法がとられる。

コーヒーの果肉や皮を含む、有機副産物と家庭ごみはコーヒー生産システムの中で堆肥として使用、若しくは再利用される。

コーヒー農場は無機廃棄物の再利用を励行する。化学物質や他の有毒性素材を含むリサイクルできない無機廃棄物は、可能であれば埋め立て、焼却しない。

7.害虫(疫病)と病気の管理
コーヒー生産システムは化学農薬・殺菌剤・除草剤・化学合成品の削減に努める。

農場は有機認証を受けるか、毒性物と化学薬品の量を削減することに力をいれる。

生物学的、文化的、機械的な害虫と病気のコントロールを含む、有機管理技術が採用される。

化学薬品は深刻な作物不足と経済的失敗を回避する為のみに使用される。

国際規約、国家規約、地域規約により禁止されている農薬は一切使用しない。

化学薬品を取り扱い、負傷の危険にさらされる可能性のある労働者に対しては、健康と安全の保証、教育の提供・保護服・適切な医学的治療へのアクセス等の適切な措置が講じられなければならない。

近隣の土地への汚染流出や地下水汚染のリスクを最小化するために、コーヒー農場は投入する化学薬品を取捨選択し、必要最小限の使用量に抑え且つ最大の効果を得る様努める。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:16 | マスターのつぶやき
ブラジルのコーヒーとは・・

日本からみると地球のほぼ反対側にある国ブラジル。現在そこに暮らす日系人は、何と150万人とも言われています。日本以外に、これだけ多くの日本人の血を受け継ぐ人々が住む国は他にありません。ブラジル・サンパウロ州では、6月18日を「日系人移民の日」としていますが、なぜこれほどの日系人の方々がコーヒー大国ブラジルに暮しているのでしょうか。今月はブラジルコーヒーと深いつながりを持った日本人にスポットをあててみました。

ブラジルでは1888年にようやく奴隷制度が廃止。それまで農園で働いていた人々は街へと移り住み、農園は極度の労働力不足となり国の経済に深刻な打撃を与えました。時同じ頃サンパウロ州においてはコーヒー栽培が盛んとなり始め、サンパウロ州のコーヒー農園は人手を必要とし、“コーヒー栽培に従事できる働き手となる定住移民=農民”の移住をヨーロッパ諸国に呼びかけました。当初コーヒー栽培はヨーロッパからの移民によって行われていましたが、労働の苛酷さに加え、第一次世界大戦が勃発すると、ヨーロッパ各国がブラジルへの移民を停止したことで、それに代わる労働力がますます日本に求められるようになったのです。こうして人々はコーヒー栽培の担い手となるためにブラジルへと旅立って行きました。

当時、移民を募る広告には“舞って楽しくそして留まる”=舞楽而留(ブラジル)という当て字を用いた国名が掲載されていたそうです。日本での暮らしに別れを告げ新天地ブラジルに希望の光を求めて、1908年(明治41年)4月28日午後5時55分、781名を乗せた笠戸丸(かさとまる)が神戸港を出港。52日間の長い船旅を経てたどり着いたのが、今日もなおブラジル最大のコーヒー積出港である“サントス”でした。

東洋から来た小柄な移民たちを見たブラジルの新聞記者は、他国の移民とは全く異なる日本人の清潔さや礼儀正しさ、そして大勢の日本人が立ち去った後にチリひとつ落とさぬ彼らの姿には、大いに驚いたといいます。いつの時代も決して忘れたくない日本人らしい公衆での礼節心を感じさせられます。

“コーヒーは金の成る木”と信じてブラジルへ来た移民たちは、この地へ来て生まれて初めて飲んだコーヒーの苦さに驚き、口に含んだコーヒーを吐き出して、こんな苦いものを育てる為に遥々海を渡って来たのかと不安にかられたそうです。そして奴隷解放から長い年月が経ってはいたものの、農園を取り巻く環境はさほど変わってはおらず、銃を持ち、馬にまたがった監視人の下で行う農作業は、コーヒー栽培の過酷な肉体労働以上に精神的苦痛の芽を日本人移民たちの心に植え付けたと言います。

コーヒー栽培の傍ら、借地で稲作を試みようとした移民たちは、川べりの湿地近辺に住居を構えました。また、遠い異国の地においても風呂を極楽浄土と重ねあわせた精神志向は変わることなく、好んで川辺に住んだためにマラリアで命を落とし、まるごと全滅した村落もあったそうです。これは稲作文化に培われ、身と心を清めることを尊ぶ日本民族の魂が生み出した悲劇でした。

その後も、日本からの移民の数は増え続け、1923年関東大震災の救助策として、政府は特別補助金を出して110名を移民としてブラジルへ送り出しました。更に1927年、日本では金融恐慌、1929年の世界恐慌、1931年の東北・北海道の冷害など、経済不況や天災はさらに移民を送りだす引き金にもなりました。やがて自作のコーヒー農園を営む人、また、土地を離れサンパウロ近郊に移り住んでゆく人々も増え、ブラジルにおける日系人の活躍は農業だけに留まらず教育や医療、政治へと活躍の場を広げてゆきました。

実にブラジルへ渡ってきた日本人のうち、およそ8割の人々がコーヒー栽培に従事したと言われています。そうしてサンパウロ州のほとんどのコーヒーの木は、幾多の困難を乗り越えた日本人移民の手によって育まれ、特に、今日ブラジルコーヒーの名産地のひとつとして知られるサンパウロ州モジアナ地域においての活躍ぶりは、ブラジルコーヒーの深い味わいを生み出す礎となりました。

最後の移民船が、神戸の港からブラジルに向けて出港したのは1971年(昭和46年)。のべ25万人もの人々がブラジルへと移住したとされています。日本人がブラジルに伝え広めた農業技術は多方面に及び、例えば、ブラジルでは長いこと輸入に頼っていたコーヒー生豆を詰める「麻袋」の材料である麻の栽培、胡椒の栽培をはじめ、新鮮な生野菜を食べる食習慣なども日本人の農業技術がもたらしたものだったのです。

こうしたブラジルへの貢献を評価し、ブラジル・サンパウロ州は6月18日を「日系人移民の日」と定めたのでした。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:06 | マスターのつぶやき
レインフォレスト・アライアンスとは・・

農業規模の無秩序な拡大は、熱帯地方の森林存続に関する脅威となりつつある。生態系が豊かな地域においては、農場が水質汚染、森林伐採、土壌侵食といった問題にしばしば責任を負っている。このような問題に対し、レインフォレスト・アライアンスと独立非営利の環境保護団体であるサステイナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)は、レインフォレスト・アライアンスの社会環境認証システムを創った。レインフォレスト・アライアンスは、熱帯雨林の保護に関するガイドラインを作成するべくSANに所属する9つの団体と共に、社会及び環境団体、事業体、政府及び他の利害団体と行動している。

認証活動は、地域コミュニティ、生産農家、消費者、熱帯雨林に住処とする野生動物それぞれに恩恵を与えることができるよう、販売を促進し、営農活動を改善する包括的なプロセスである。

どのような商品が認証されるのか?
Rainforest Allianceでは環境及び社会基準に応じてコーヒー、バナナ、ココア、オレンジ、切花、及び植林地に対して証明書を発行している。2004年5月現在、ブラジル、コスタリカ、コロンビア、エクアドル、グアテマラ、ホンデュラス、ニカラグア、パナマ、フィリピン、ハワイ、メキシコ、エルサルバドルの558の農家と農協(233,963ヘクタール、94,722エーカー)に対して証明書を発行している。

どのように認証は行われるか?
この認証基準は本物のサステイナブル農業へ農家をいざない、独立した監査人を派遣することで改善への物差しを与えることができる。その基準に合致した農家は農産物の映えある称号であるレインフォレスト・アライアンス認証シールが付与される。このプログラムは社会的でありかつ環境保護的な基準を併せ持つ。そして、地域の文化、環境、営農形態、政治体制などを考慮したその地域のグループによって管理されている点に特徴がある。地域に根ざした認証機関はコストが安く、その地域の文化特性に理解があり、農家、輸出業者をサポートする体制に優れている。

その認証システムの手順は、1)SANの技術者が農地を訪問、予備審査を行い、認証獲得のための改善指導し、2)農業経営のための包括的な監査を行い、3)評価レポートにより、認証委員会はその農家が認証に値するかどうかを決定し、4)管理者や監視人にエコラベル使用の契約をおこない、認証農産物を取扱い、市場でのプロモーションを行う。

レインフォレスト・アライアンスの認証はフェアトレードか?
レインフォレスト・アライアンスは、労働者に対する規定を広範囲に定めており、そこには労働者の団結権を保証し、その国で定められた最低賃金法を守るよう規定している。また、安全で清潔な労働環境、飲用水の供給といった人が生活する上で適当な住居、労働者やその家族に対する医療機関、労働者の子女に対する無料の教育機関等の提供を義務付けている。フェアトレードは不利な立場にある生産者に彼らの農産物の価格を保証することを目的とした別のマーケティングシステムである。フェアトレードは組織化された小農家に対し、その農産物がどのようにトレードされるかを対象としている。レインフォレスト・アライアンスは持続可能な農業マネージメントに基準を置いている。レインフォレスト・アライアンスとSANは小農家の集まりである農協組織や家族経営の農家から、大企業によって管理されているプランテーションに至るまですべての農家を対象に活動し、すべての農業生産者に対し様々なレベルでの変化を促し、利益を確実にしている。

レインフォレスト・アライアンスの認証はオーガニックか?
レインフォレスト・アライアンスの認証は限定され、厳しく管理された範囲内での農薬の使用を認めており、野生生物の保護と労働者の福祉といった二つの活動において、オーガニックの認証を超えるものである。SANの基準は世界で認められている完全な害虫駆除法(IPM)に基づいている。レインフォレスト・アライアンスで認証された農場ではEPA(アメリカ環境保護局)及びEUで使用が禁じられた農薬は使用しておらず、またPesticide Action Networkが選んだ"Dirty Dozen"リストにある農薬も使用していない。農薬使用は削減しつつ、可能であれば農薬の代わりに生態系を利用した農法に変更して行く。レインフォレスト・アライアンスの認証システムは広く農業全般に対応できるよう改良されており、農業規模の大小に関わらず全ての農場において、現実的かつ効率的な脱農薬農業に移行できるよう作成されている。

レインフォレスト・アライアンスの認証活動は野生動物を保護するのか?
野生動物の保護は持続可能農業の管理システムにおいては不可欠な要素である。レインフォレスト・アライアンスの基準には野生動物、森林、及びその他農場内及び周辺に住む生物の保護に関する規定も盛りこまれている。自然林地域にある認証済みコーヒーおよびココア農場では異なる種類の緑陰樹を維持するよう定められており、小鳥からサルに至るまで種々の動物とっての住処となっている。認証済みの農場は野生動物の楽園となっており、保護地域周辺での緩衝地帯として機能することもある。また認証済農場の多くは森林資源の保護活動も行っており、水資源の供給や野生生物の生息場所を確保する目的以外にも、薪やフルーツ等の供給にも役立っている。

プログラムの資金は、誰が負担するのか?
レインフォレスト・アライアンスの認証基準は長い時間をかけて、SANの加盟団体、農業従事者、科学者や多くの顧問等関係者の自発的な協力を得てここまで整えられてきた。 多くの独立したメンバーや支援者はこの計画に貢献し、多くの民間の基金がその努力をサポートしている。

レインフォレスト・アライアンスやその他のSANのメンバーはこの認証サービスに対して費用を請求している。現在では、活動資金の約25%がレインフォレスト・アライアンスおよびSANによる認証に関連する手数料によって運営されている。また農場側で技術者や検査官の旅費および日当を支払うことになっている。ただし地元の技術者や検査官を派遣することで他の同様のシステムと比べてもコストを低く抑えてある。また農場の規模に応じて年間の認証費用も農場が負担している。これらの費用を支払う能力がない農場に対しては資金の借り入れ先を見つけ出し、また、サプライチェーンを通じて、より多くの関係者に認証に関わる適度なコストの一部を負担してもらえることも試みている。

農家の利益とは?
認証プロセスは農場の効率を高め、高価な投入資材を削減し、営農管理の改善に役立っている。労働者は清潔で安全な職場を得ることができ、さらに各種の権利も重んじられている。認証済み農場は専門のバイヤーとも繋がりを持つことができ、安定した契約、資金面での有利な条件、広告宣伝、技術面での指導、さらに市場でのプレミアム価値を得ることができる。レインフォレスト・アライアンスおよびSAN加盟団体は農場と買い手の交渉には直接関与していないが、多くの農場は認証があることによりプレミアム価格を享受している。

レインフォレスト・アライアンス認証済み農産物の市場はあるか?
賢い消費者は環境に優しい商品を探しており、そういった面での管理がきちんとしている農場で生産された農産物を求めている。アメリカのハートマングループによると、86%のアメリカの消費者は環境と健康の関連を認識しており、63%の消費者は環境にやさしい商品に対しプレミアム価値を支払う意志があり、53%の消費者は認証された商品を購入することで、サステイナブル持続可能な農業を支援している。

さらに、流行を創り出す食品会社やスーパーマーケットでは、売り物の農産物がどこで、誰に、どのように栽培され、それがどのような社会的、環境的な意義があるかということに注意を払っている。認証システムは、最良の営農管理手法を確実に実践し、農家から消費者に対し信頼できる情報を伝えることができるもっとも効果的な手法である、というコンセンサスが育ちつつある。レインフォレスト・アライアンスとSANの参加メンバーは、資源保護と農業の相互依存に関する社会認識を広めている。

レインフォレスト・アライアンス認証ラベルは、サステイナビリティ(持続可能性)を意味しており、かつては環境保護団体や開発援助団体によって使用されていた。現在では、貧困と汚染に立ち向かう意味も含めた言葉として人々の関心を得ている。さらに情報通の農家、会社、投資家、社会では、今ではサステイナビリティを、生活を改善させ、資源を節約し、利益を得るための明確で、意識を高揚させ、対等のWIN-WIN関係を意味する言葉として理解されている。この「人類と地球と利益」のメッセージが市場に広がることにより、サステイナブル農家からの商品の需要は継続的に発展するだろう。
http://www.rainforest-alliance.org/

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by horoniga-com | 2004-07-26 01:02 | マスターのつぶやき
FAIRTRADE フェアトレードとは・・・
b0002826_048225.jpgb0002826_0481693.jpgフェアトレードのマークのついた製品は、環境に優しい農業やよりよい組合の運営などに取り組む生産者に対して、生産者が本当に必要な代金を前払いしたり、長期の取引を保障しているものです。定期的な収入を得ることによって、生産者は安定した生活を送り、それにより彼ら自身で社会を発展させ、また土や水に無理な負担をかけることなく良質な作物づくりに励むことができるのです。

フェアトレードは、1960年代に、経済的、社会的に立場の弱い生産者に対して通常の国際市場価格よりも高めに設定した価格で継続的に農産物や手工芸品などを取引し、発展途上国の自立を促すという人道的側面が強い社会運動としてヨーロッパから始まりましたが、現在では、経済的、社会的、環境的問題のバランスをとる持続可能な発展のための社会的措置であると認識されています。

当初、草の根活動だったフェアトレードは、現在では世界的ネットワークを形成し、何千もの小規模生産者グループや貿易会社、そして何千万の消費者に直結する貿易システムを組織するまでになりました。

中南米、アフリカそしてアジアの40カ国以上で500万人の生産者が、フェアトレードの恩恵を享受していると推定されます。たとえば、ニューヨーク市場のコーヒー・アラビカ豆の国際市場価格、ロンドン市場のコーヒー・ロブスター豆の国際市場価格と、フェアトレード・コーヒーの最低価格を比較すると、コーヒー農家が得る特別利益は、総額30億円に近い額になります(2001年の価格に基づく計算による)。(FLOより)

一般のマーケットにフェアトレード商品を広めるために、基準を作り、それを消費者に知らせるラベル運動は、1988年オランダでマックスハベラーとして、1992年にはドイツでトランスフェアインターナショナルとして組織されました。現在、IFAT(International Federation for Alternative Trade)が、200以上のフェアトレード企業と生産者組織を取り扱い、また、FLO(Fairtrade Labeling Organizations International)が、2004年3月現在、375の生産者団体及び300弱の関連企業を取り扱い、アメリカ、カナダ、ヨーロッパや日本などの17カ国の国レベル組織の代表として世界的に活動を広げています。

2002年のフェアトレード製品の全世界での売上高は、4億ドルを突破したと推定され、その市場は急拡大しています。世界での平均売上高は、2001年から2002年に年率約21%の上昇を記録し、オーストリア、フランス、ノルウェーでは、100%以上の急拡大を遂げ、アメリカでのフェアトレード認定コーヒーの売上高は、年率46%上昇し、スイス、カナダ、イギリスでのフェアトレードの伸び率は、年率30%を超えました。

FLOフェアトレード規格は、コーヒー、紅茶、チョコレート、砂糖、はちみつ、バナナやマンゴなどの果物、ドライフルーツ、フルーツジュース、米、ナッツ、香辛料、ワイン、綿製品、ジャガイモやえんどう豆の野菜、サッカーボールに定められており、さらにパパイヤなどのトロピカルフルーツ、オリーブ、エビなどの魚介類、その他の熱帯産の日用品に対する規格が定められようとしています。日本で取り扱われているフェアトレード・ラベル認定商品は、このうち、コーヒー、紅茶、チョコレート、はちみつ、などです。

1.農家は良い商品を作る。その商品にみあう適正な価格で販売。
2.業者はその商品にみあう価格で買い取り、良い商品を提供する。
3.消費者は良い商品を適正価格で購入する。

その図式が続く事が最も望ましい形であり、SCAAで掲げているサスティナビリティー(継続)にあたる。理屈は大変素晴らしい・・・・。が、価格の割りに素晴らしい商品が少ない事も事実で、品質を売りにしているお店には辛い所。今後環境保護も踏まえ、品質の高い商品が作れる環境をイロイロな団体で進められている。数年後には素晴らしい環境が整うでしょう。
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by horoniga-com | 2004-07-26 00:50 | マスターのつぶやき
Uz Kapeh ウーツ・カペー とは・・・
b0002826_0304343.gifコーヒー・サプライチェーンはとても複雑です。「顔のみえるコーヒー」「コーヒーの履歴書」:誰が生産し、そしてどのように栽培しているのかと言う情報を入手するには困難です。

では、販売しているコーヒーが実際環境にやさしく、効率的に栽培されていると保障できるのでしょうか?

その問いに”Utz Kapeh”がお答えします。当基金は独立した基金であり、安全で信頼性の高いコーヒーを認定する機関として、世界中にイニシアチブをもつ先駆的な存在です。”Utz Kapeh”はコーヒーブランドではありません。それは、認定プログラムです。当基金は、栽培農家や環境に配慮しながら、コーヒーの安全性を保障するプログラムなのです。当基金の認定プログラムは環境や社会に配慮した国際基準にみあうコーヒーをお客さまに保障します。

1、Utz Kapehとは何か?
”Utz Kapeh”とは安全性・信頼性の高いコーヒー製造業者の皆様の為の認定プログラムを業務としています。さらに、コーヒー製造業者の皆様と、焙煎業者の皆様の双方の付加価値をクリエイトするサポートもしております。

2、Utz Kapeh認定済み珈琲とは何か?
独自の管理基準”Utz Kapeh Coda of Conduct”に沿って生産されています。こうして生産されたコーヒーは社会・環境に最適な業務活動や効率の良い生産農家運営の要求を満たすものです。

3、Utz Kapehはどのように機能するのか?
管理認定基準に沿ったコーヒー製造業者は、”Utz Kapeh”の認定を取得します。認定を獲得した業者からの購入によって、コーヒー銘柄は原産地の安全と信用を獲得します。モニタリング・システムによって、認定済みコーヒーの経歴や履歴を全て把握する事ができます。

4、Utz Kapehの認定がなぜ必要なのか?
○安全性と信頼性の高いコーヒーの製造の再認識
○”Traceable”つまりコーヒーの履歴が追跡できるコーヒーチェーン
○新しいマーケット・オポチュニティーの創造
○より良い取引条件

5、Utz Kapeh認定済みコーヒーの価格設定は?
”Utz Kapeh”認定済みコーヒー価格契約は、売り手と買い手の交渉によって決定されます。”Utz Kapeh”はいかなる価格交渉にも介入しません。”Utz Kapeh”認定は、コーヒー製造業者にさらに良い条件を獲得してもらため、権限を委譲しています。認定済みの安全・信頼のコーヒーは適正価格で取引されるべき商品だからです。

                 http://www.utzkapeh.org/ HP参照

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”Utz Kapeh”はマヤ語で”よいコーヒー”の意味。他に独立・主流・透明・市場煽動という意味も含まれる。コーヒー製造業者や銘柄を、世界標準で安全・信頼性の高い製品にするプログラムで、現在世界で13ヵ国で生産、8ヶ国で消費されている。品質の側面からコーヒーを認定し、トレサビリティを明確にしている。 1997年グァテマラで設立され、現在ガテマラ、オランダにオフィスがあ る。SCAAの会長クリスチャン氏がガテマラの代表になっている。


右はアトランタ・カンファレンスの総責任者・現SCAAの会長クリスチャン氏。左は株)ゼラード珈琲ブラジル駐在事務所代表 山口彰男氏。(マカウバデチーマ農園で大変お世話になりました)
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by horoniga-com | 2004-07-26 00:37 | マスターのつぶやき