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全米コーヒー協会(NCA)の月次報告
本来、NCA(全米コーヒー協会)の月次報告は、内外のコーヒー価格動向や各委員会の活動状況など、会員への情報提供サービスが中心ですが、米国政府の国際コーヒー協定復帰への動きと、健康関連情報や、フェアトレード記事などの興味深い記事がありましたのでご紹介します。

国務省はICO復帰を要請しているNCAに注目
国務省では、米国が再びICO加盟国になることを求めているNCAの動きを、前向きに検討している。NCAは非常にデリケートな判断を要する国務省の作業を、引き続き監視しているが、国務省としても米国コーヒー産業の中心的情報源であり主な助言機関であるNCAを信頼している。

NCAがこの問題の討議をホワイトハウスの検討事項にまで引き上げる運動に成功したことを受けて、ブッシュ政権は国務省に前向きの検討をさせることにした。従ってその後国務省高官たちは、NCAを業界の公式な代表と見て、検討作業を成し遂げるために必要な情報や助言を求めてきているが、そのための国務省側の接触窓口には国務次官レベルが当たっている。

更に国務省では上下両院に対してもブリーフィングを行っており、ICO加盟国となった場合の利害関係や、具体的な問題についても説明している。そのための会議招集準備の度ごとに、国務省からは繰り返しNCAに接触があり、問題の重要な背景や技術的な情報提供を求めてきており、事業面或いは政治面での緊急性についても、見通しや分析のための助言を求めてきている。

一方国務省高官は、徹底的な調査の一環として、現在ICOの有力メンバーである一部の中南米諸国とも接触しており、ICO事務局長との意見交換も計画されている。

これらの討議を通じて国務省側としては、ICOの現在の活動状況とともに、コーヒーの国際取引が開かれた自由なものであることをICOが保障しているかどうかを知ることが出来ると期待している。更にこのような討議から、ICOへの国際的な支援がどの程度あるかを探るとともに、再加盟した際に議会から批准の承認を得るための足掛かりを掴むことも期待している。NCAのネルソン事務局長は、国務省が再加盟の検討を次の段階へ進めており、NCAは一歩ごとにその検討を支援しているが、NCAの助力と支援によって、国務次官と彼の補佐官たちが、加盟に向けての手続を慎重に、かつ自信を持って成功させることを確信していると語っている。

コーヒーは健康飲料なのか?
答は簡単ではないが、19,000件もの肯定的な科学調査によって、最も厳しい基準に照らしてみても、間違いなく合格だと云える。過去数十年間に、昔のコーヒー神話がエゼルの彼方に消えて行っただけでなく、コーヒーの効用が徹底的で緻密な科学調査によって次々と解明されてきている。それらの証拠はコーヒーのイメージを現実と合致させる必要があることを示唆している。

抗酸化物質の供給基地
恐らくコーヒーの隠されていた最高の秘密は、最も抗酸化作用が強いとされていた緑茶よりも高い抗酸化作用があるということだろう。コーヒー生豆には、1,000の抗酸化物質が含まれており、抽出過程で更に300増えるという。一方焙煎工程では、特有の健康によい物質が発生するが、その中には抗酸化物質のように、コーヒーだけが持っているユニークな要素も含まれている。

事実コーヒーは、最近農産食品化学ジャーナルに発表されたスイスのネスレ研究センターの調査によれば、緑茶の4倍の抗酸化作用があるという。この研究ではココアやハーブティーや赤ワインより、コーヒーの抗酸化作用の方が強いことを発見しているが、コーヒーの種類によっても効果に差がある。ロブスタにはアラビカの2倍の抗酸化作用があるものの、焙煎深度や抽出時間やコーヒーの使用量によっても違いがある。

抗酸化物質の効用が及ぶ範囲は広く、「フリー・ラディカルス」として知られる浮遊微粒子を中性化させる効果があるが、この電子的に不安定な微粒子は、健康な細胞を攻撃して取り込むことによって居座ってしまう。健康な細胞が破壊されると、老化が進んだり、心臓病や脳機能の退化、癌や白内障、免疫低下、神経系統の衰弱などの健康障害が生ずる。

第2種糖尿病の予防効果
3種類の大規模な長期にわたる調査や、他の数多くの小規模な調査の結果として、コーヒーに含有されている物質が、第2種或いは「成人型」糖尿病の予防に効果のあることが確認されている。その他にも、フィンランドの新しい調査結果として、1日に3杯から4杯コーヒーを飲んでいた女性の場合は、糖尿病の罹病率が29%少なかったと報告されている。男性では減少率が27%だったという。更により多くのコーヒーを飲んでいた人たちは、罹病率の低下が更に多く、毎日10杯以上飲んでいた女性では80%少なく、男性では55%減少していた。

フィンランドの調査は、ハーバード大学の公衆保健研究所での調査に続いて発表されたものだが、ハーバードでも、第2種糖尿病の罹病率が、男性で半分、女性で30%減っていたことを発見していた。ここでも罹病低下率がコーヒーの飲用量に比例していたことが分かっており、男性の場合は1日に6杯以上飲んでいた人では54%、4-5杯では29%、1-3杯では7%だった。女性では、それぞれ29%、30%、1%だったという。調査結果は年齢や体重や運動量など、他のリスク要因を調整しており、コーヒーだけの効果として分離されている。又ハーバードの研究は、その前にオランダで出されていた同種の驚異的な結果を追認したものだった。

これらの研究結果は、コーヒーに含まれているユニークな物質が有益な効果に貢献していることを示唆している。コーヒー以外のカフェイン含有飲料では、同様な予防効果が見られず、カフェインを抜いたコーヒーでは予防効果が少なく、脱カフェイン紅茶では、全く効果が見られなかった。

結腸癌リスク減少
コーヒーに含まれる物質は、結腸ガンの発生を減らす効果も発揮している。科学者たちは長い間、コーヒーとガンの予防効果について疑っていたのだが、昨年秋にドイツの研究者が関連を突き止めた。殆どコーヒーにだけ含まれている強力な抗酸化物質であるメチルピリディニュームが、結腸癌の予防効果があると広く知られている血液中の酵素を増やすことを発見したのだ。メチルピリディニュームという物質は、コーヒーの焙煎過程で、生豆に含まれている化学物質から形成される。この研究から、コーヒーがストロングである程、この抗酸化物質の含有量が増えることが分かっており、深焙りでは中焙りの3倍の含有量になる。

パーキンソン氏病の予防効果
少なくとも6種類の研究で、コーヒー飲用とパーキンソン氏病の関連が立証されている。研究では毎日コーヒーを飲んでいた人たちは、パーキンソン氏病の罹病率が、60%から80%少なかったことが分かっており、その内の3種類の研究からは、コーヒーをたくさん飲んでいた人ほど、罹病率の低いことも示されていた。

運動機能の増進
病気の予防効果だけでなく、コーヒーは人間の一連の活動にも、積極的な機能増進の刺激を与える。「最新スポーツ医療報告」によれば、コーヒーに含まれるカフェインが、長時間の疲れ易い運動中に、持久力や運動能力を向上させることを発見したと報じている。それほどでないにせよ、カフェインは短時間で強い緊張を伴う運動でも効果があり、集中力を高めるとともに、疲労を減らし、機敏性向上にも役立つとしている。カフェイン効果を導いているのは、脳に働きかけて、より多くエネルギーを出させているためだという。

ブラジルでの一つの研究では、1日数杯のコーヒーを飲んでいる男性は生殖能力が増大すると決め付けている。米州生殖学会の科学者たちによれば、コーヒーの中のカフェインが、精液の運動能力、つまり精子のスピードを明らかに上げるのだという。生殖作用にとって精子の「超速運動」は決定的な要因なので、そのスピードが早められれば、妊娠の確率がそれだけ増加することになる。

その他の研究からも、コーヒーとカフェインが、メンタルな機能にも積極的な影響を与えていると指摘している。コーヒーは、メンタル機能テストでも機敏性を向上させ、回答能力を改善させている。

その他の効用
コーヒー及びカフェインと健康の関係についての調査は、毎日続行されている。世界中の科学者や研究所からは、数百もの新しい研究結果が毎月発表されている。事実NCAの科学提案グループ(SAG)は、委員会メンバーである学者や健康問題の研究者たちが、定期的に科学文献の調査分析を行っている。又SAGは有望な調査提案を選別して、研究を完了するための資金を提供している。

各種の文献は、その他多くのコーヒーに関する効用を明らかにしている。コーヒーの飲用によって、肝硬変の発生リスクを80%減らしたり、喘息の発作が起きて医者が間に合わない場合に、コーヒーで鎮めたり、急性の冠状動脈疾患の進行を押さえたりすることが立証されている。又コーヒーは頭痛を止める効果があるとか、気分を高めるとか、虫歯を予防するとか、更に喫煙や深酒によるダメージを中和する効果もあると報告されている。

ヴァンダービルト大学コーヒー研究所のトム・デポーリス博士は、各種の調査結果を総合すると、コーヒーが有害だとする調査結果よりも、有益だとするものの方がはるかに多いのであって、大方の人たちには、コーヒーを飲むことによる悪い結果はごく少なくて、良いことの方が多いと云っている。

フェアトレード運動に立ち上がる各教会
今や流行となりつつあるフェアトレードを、信者たちにも奨励する教会が増え出している。色々の宗派に属する教会の各組織は、自分たちが購入するコーヒーだけでなく、信者にもフェアトレードの方針に従ってコーヒーを買うように奨励している。

例えばカトリック救援奉仕活動団体(CRS)では、ニカラガの生産農家から直接買い付けている生活協同組合の一つの「コーヒー平等交換計画組織」と組んで、CRSコーヒー計画をスタートさせた。CRSは米国内の6,500万人のカトリック信者の信仰を通じて、出来るだけ多くの信者の心にフェアトレードコーヒーが浸透することを期待しており、今年中に信者の10%に当たる1,900万人が賛同することを目標としている。更にこの計画は、信者にコーヒー生産者が現在陥っている危機について啓蒙するとともに、小規模農家からのコーヒー買い上げにより、農業の長期発展を支援する基金への貢献比率を上げることも計画している。

CRSコーヒー計画が最も野心的なものだが、その他にも、相互信頼に関する提案はたくさんある。又平等交換計画組織は、ルーテル派世界救済組織や米国長老教会、ユニタリアン派普遍奉仕委員会、メソジスト連合委員会や一部の仏教寺院などとも提携している。平等交換計画組織はドミニカの尼僧に支援された3人の発起人が立ち上げ、62人のスタッフを持つまでに発展してきた。2002年にこの組織は、小規模農家の収入以外に160万ドル以上募金している。

又提携組織を通じて2001年には、フェアトレードコーヒーを60トン売り上げたが、2002年には末端の7,500カ所の信者団体に118トンを売っている。更に売上高が2002年には170万ドルだったが、2003年には270万ドルに達すると期待している。平等交換のフェアトレードコーヒー買付量は、1年間300万ポンド程度だが、差益はごく僅かで、よい年でも精々2%となっている。

個別の教会や地域の信徒組織も、率先してフェアトレード運動を盛り上げており、アイオワ州では長老教会が、エルサルバドルの農家に対して、同じ教会の同国信徒を支援することを決定している。又ニューイングランドの連合メソジスト教会では、信徒全員にフェアトレードコーヒーを売っている。春の教会信徒総会では、国内の全教会がフェアトレードのコーヒーと紅茶だけを購入する方針を採用するよう決議することになっている。

しかし取引を詳しく見てみると、裏には基本的なモラル要因が潜んでいることが分かる。宗教的な教義や慈善心は、本来的にフェアトレード運動とピッタリ符号するものがあり、宗教団体の中で普及するような或る種の要素を持っているといえる。教会にとってはコーヒータイムが信仰の一部であり、平等交換との提携は、社会正義とか宣教活動を肯定するのと同様に、ごく自然な関係だといえる。

例えばCRSコーヒー計画のアナウンスには、目的が二つあると述べられている。一つには世界中のコーヒー生産農家が苦しんでいるのを支援するために、取引方法が公正でないことへの理解を深めることであり、もう一つはアメリカのカトリック信者たちに信仰を貫くチャンスを与えることであり、それは彼らに世界中に存在している不義を学ぶだけでなくて、積極的に正義のために働き、貧乏人を助けるよう訴えるためだ。

ルーテル派世界救済組織のスポークスマンであるジョナサン・フレリッチスによれば、コーヒーは基本的にルーテル教会での神聖な象徴であるのに、何処から来たのかなどは殆ど語られず、語られることといえば、コーヒーのエキゾチックな神秘性だけであり、そこへフェアトレードが農民のことを何度も声高に訴えたので、教会内でこのように運動が定着したのだという。ルーテル派の信者たちは、昨年一年間に45トンのフェアトレードコーヒーを飲んでおり、2004年にはその量が2倍になることを期待している。

話は飛ぶが英国のエジンバラ市は、最大の自治都市だが、スコットランドでフェアトレードだけの都市にすることを、初めて公式に推進することにした都市でもある。北のアテネと呼ばれる諸都市は現在その数を17に増やし、自らを「フェアトレードタウン」と呼んでいる。英国でフェアトレード運動推進の中核となっているフェアトレード財団は、商品の売上が過去2年間に90%増えたと云っており、コーヒー以外にバナナやハチミツやオレンジジュースが対象になっており、近く柑橘類やオリーブ油、ワイン、花類も加わる予定だという。
by horoniga-com | 2004-08-02 23:36 | マスターのつぶやき

コーヒー屋の反省雑記
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