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アフリカのコーヒー事情 -2

エチオピア
目下のところアフリカ最大の生産国で、全量アラビカを栽培している。当国はコーヒーの原産地で、最初の発見は今から3000年も前だといわれており、その高原地方は、世界中でコーヒー栽培に最適の地域だと思われている。しかし国際相場の低落によって、コーヒー輸出による外貨の獲得額は、過去5年間にGDPの72%から35%に低下してしまった。そのため輸出額は4億6,500万英ポンドの損失と計算されており、農家の販売手取価格は、キロ当たり1.60ポンドから僅か47ペンスになってしまっている。

コーヒー相場の崩壊によって、アンフェタミンに似た覚醒剤原料となるクァット(catha edulis)の栽培が急激に増加しており、これは米国やヨーロッパの多くの国では禁止されているが、英国は禁止していない。クァットはアフリカ北東端の角と呼ばれている地域で広くチューインガムのように噛む習慣があるが、コーヒーの10倍の値段で取引されており、コーヒー農園の畝の間に植えられていたり、中には栽培地域を拡大するために、コーヒー樹を抜いてしまっているところもある。

2003年の後半だけでも107,000トンのクァットが輸出され、2,760万ドルを稼いでおり、これはキロ当たり9ドルに相当するが、コーヒーの輸出ではキロ当たり86セントしか稼げない。コーヒー相場が早期に回復しないと、コーヒー生産は更に阻害される恐れがある。それでも2003/04年度のコーヒー輸出は267万袋で、2億700万ドルの獲得が期待されており、2002/03年度の207万袋、1億6,150万ドルよりも増えるものと見られている。

政府が国営の輸出会社を手放したために、今後数年間にわたって、民間部門の活動は急速な拡大が予想されている。

ウガンダ
アフリカ大陸でGDP増加率の最も高い国の一つである経済成長と、安定した政府とに支えられて、近年のコーヒー生産は堅実な拡大を見せ、今や大陸第2位の生産国となっている。更に1998年からは、ロブスタ種最高の反収を目指して、生産性向上に取り組んでいる。

いわゆるクローン栽培による品種は、旧来の品種に比べて3倍の反収がある上、病害にも強いため、過去10年間に旧品種の45%が新品種に植え替えられている。クローン種は2年で結実し始め4年目には最大収穫期に入るという。

ウガンダでは農村人口の80%が農業に従事しており、コーヒー輸出の90%はロブスタが占めている。更に輸出額の約3分の2をコーヒーが稼ぎ出している。1990年代中頃には400万袋以上生産していたが、立枯れ病による大きな被害がロブスタ種だけを襲ったため、その後6年間に植えられたクローン苗によるロブスタ種の1億本が、現在では収穫期に入っている。

2003/04年度の生産量は320万袋の予想だったが、その後前年並みの270万袋に修正された。輸出も300万袋を超えないと見られているが、2002/03年度の輸出額は、前年度の8,400万ドルより25%多い1億500万ドルに達している。

国際相場の低迷はウガンダ経済に深刻な打撃を与えたとはいえ、現在の相場でも、農家の手取額は前年度より3%増加しており、まだ利益の上げられる仕事になっている。それでも生産農家の中には、コーヒーを諦めて他の作物に転換したものもいる。

象牙海岸
2000/01年度まではアフリカ最大生産国だったが、政治の不安定と反乱騒ぎで第3位に転落している。生産は100%ロブスタで、2003/04年度生産予想は250万袋だが、3年前には450万袋生産していた。

過去3年間は正常に行われていた収穫作業が、反乱活動によって完全に阻止されてしまい、隣国のギニア向けに密輸されていた数量が確保出来なくなってしまったが、このことが、不幸にもこの国を長期的に安定させないと、相場が回復しても産業を復元させる能力が失われてしまうことを恐れて、フランスの駐留軍が治安維持に努力していたにも拘わらず、反乱を引き起こす原因になってしまった。

多くの農家ではコーヒーと一緒にココアも栽培しているので、コーヒーの赤字をココアが帳消しにしてくれていた。しかし2003年にはココア価格が下落したために、コーヒーも助け船を失って深刻な打撃を受ける結果となった。そのために多数の農民が自分たちの畑を捨て、農園は雑草に覆われたが、2004年になってから、フランスと西アフリカとが平和回復のための調停に入ったため、農民はやっと自分たちの畑に戻り始めている。

2003/04年度の収穫作業は、農民の無関心から開始が遅れている。主産地であり栽培に最適な西部一帯は、2003年9月以来反乱軍の支配下にあり、今は反乱軍自身も「元反乱軍」と名乗って統一政府に参加しているものの、依然として国の半分は自分たちで押さえている。

2001年の公式輸出量は380万袋で、2002年には更に240万袋に減少したが、2003年には11月と12月に戦闘があったため、輸出は180万袋まで落ちると予想されている。その上EU向けは、この国が対策を講じない限り、オクラトキシン含有量の多いコーヒーの輸入禁止措置が取られた場合には、大打撃を受ける可能性がある。

カメルーン
アフリカ第4位のこの国の生産は87%がロブスタだが、コーヒー農家が安値で生産意欲を殺がれ、ヤムイモなど収益性のよい他の作物に転換しているものもある。生産輸出とも年間100万袋程度だが、2000/01年度に110万袋あった輸出は、2002/03年度に70万袋まで落ちている。総生産の内アラビカが100,000袋から175,000袋だが、2002/03年度には76,000袋しか生産されていない。ロブスタは2005年までに250万袋まで増やす計画があるものの、現在の環境下では実現困難と思われる。

輸送とインフラがこの国の大きな障害となっており、世銀がゆっくりながら資金援助を通じ改善を支援しているが、農村地域の道路は検問の警察官が封鎖しており、多額の賄賂を払った車しか通していない。ドアラがアフリカ最大の港の一つで、世界最悪の港の一つと見られていたが、2000年からはかなり改善されてきている。

ケニヤ
世界でも最高品質の一種といわれながら、ここ数年間は安値による農園放棄で、生産は阻害されている。1999/2000年度には150万袋あった生産が、2002/03年度までの3年間は100万袋を切っている。しかし2003/04年度生産予想は、100万袋以上となる見込で心強い。天候もよく、相場も多少回復しているので、農民も自分たちの畑に舞い戻っている。それでも最悪に備えて、トウモロコシや馬鈴薯を、コーヒー農園の畝の間に植えているものもいる。

全生産はアラビカだが、世界最高品質の一つだと称賛されており、スペシャルティー市場で人気を博している。しかし輸出量は100万袋を超えていた頃に比べ、最近2年間は79万袋と85万袋と振るわぬ結果に終わっている。

肥料代とともに虫害やサビ病も高いものについている。更に農民の僅かな所得を狙って農協や精選業者や入札人など様々な仲介者がいて抵抗も強いが、産業が生き残るためには整理淘汰が必要だ。

政治的な変化を農民は前向きに受けとめており、農民重視の政策が過去の栄光を取り戻させよう。しかし自由化や2002年コーヒー令によっても、政府は依然産業への締め付けを緩和してはいないので、政令の効果は上がらず、農民の不満は収まってない。政令によってコーヒーボードは廃止され、農民たちが利益を上げられるように、自治権が拡大されている。

2003年9月には、政府が農民用に90万ドルを用意したが、産業が抱えている1億3,400万ドルの借金返済に多くが使われているようだ。又付加価値を求めて製品輸出を考えているが、既存のブランドと競合することになる。この計画は2003年5月に、担当大臣から出されたのだが、大手国際企業が支配している市場への浸透は至難だとして、EUからの猛反対に遭っている。

タンザニア
生産は未だ100万袋に届いていないが、2000/01年度は824,000袋の実績を上げた。更に2003/04年度には、899,000袋が期待されている。生産の約3分の2がアラビカとなっている。殆どが小規模農家によって生産されており、相場の低迷で苦労しているが、1990年代後期には輸出金額でカシューナッツに追い抜かれてしまった。他の多くのアフリカ諸国と同じように、タンザニアでも、より収益性のよい国内市場向けの季節的食料生産に、農家の関心が移り始めている。

政府はコーヒー分野の改革が貧困追放の早道だと口先で云ってはいるが、農民が直接海外に売れるようにした規制緩和以外、何も具体策が出されていない。価格はケニヤやウガンダの方が4倍も高い。

輸出金額は2001年の5,700万ドルから、2002年には3,500万ドルに減ってしまった。又品質の向上によってグルメ市場への参入に努力しており、既に英国の良心的コーヒー会社カフェディレクトと直接取引をしている。

コンゴ民主主義共和国(DRC)
1998年の分離独立以来の長い不愉快な戦争が、コーヒー生産にも犠牲を払わせたが、2003年の和平交渉の結果、大部分の対立勢力の間で妥協が成立した。コーヒー栽培の多くは国の東部にあるが、そこは価値のある鉱物資源の埋蔵地域とも重なっており、そのため戦闘地域ともなっていた。1994/95年度には130万袋あったコーヒー生産が、今では50万袋になっており、2002/03年度は49万袋だったが、2003/04年度には577,000袋が見込まれている。1999年からは、収穫物が民兵の略奪に合っていたが、その後も戦闘で被害を受けており、輸出も20万袋以下まで落ちていたが、2003/04年度には379,000袋までの回復が期待されている。

マダガスカル
通常は40万袋程度の年産があるのだが、2000年のサイクロン被害で、2001/02年度は147,000万袋に減ってしまった。コーヒー輸出は今や丁字やバニラに追い抜かれてしまし、総輸出8億7,500万ドルの内のコーヒー輸出は、1億3,000万ドルに過ぎず、数量も1990年の68万袋が2003年は121,000袋だった。

大部分はロブスタだが、付加価値を求めてアラビカ生産を進めているものの、早くて2004/05年度までは収穫が期待出来ない。政府は相場が悪い間は他の作物への多角化を奨めながらも、相場回復に備えて、コーヒー農園を維持するよう訴えている。

ルワンダ
2001年に紅茶が主役になるまでは、コーヒーが主な輸出品だった。品質が良く買手も多かったが、1993年に内戦が始まってからは、徐々に品質が低下し、生産量も減ってしまった。1990年代初期には65万袋程度の年産だったのが、1999/2000年度には308,000袋、2002/03年度には273,000袋と減少したものの、2003/04年度には285,000万袋に多少の回復が見込まれている。

平和が徐々に戻ってきており、老木や病変樹の植え替えが求められている。1999年のコーヒー課税撤廃が、生産者にインセンティブを与える筈だったが、国際相場の下落で帳消しにされてしまった。政府は精製施設の民営化を決めたが、未だ実施されておらず、更なる民営化が量と質の向上に必要だ。

トーゴ
100%ロブスタだが、過去5年間に生産は30万袋から125,000袋に半減してしまった。内需は皆無に近く、殆どが輸出されている。

中央アフリカ共和国(CAR)
2003年3月のクーデターで、新しい軍人の指導者が生まれたものの、安定には程遠く、平和は未だ届かぬ夢の存在でしかない。北部では戦闘が続いており、民間人の大部分は農園を放り出して隣国に逃げ出している。100%ロブスタのコーヒー生産は、1990年代の最盛期より10万袋少ない水準にあり、2003/04年度生産は115,000袋の予想だが、前年度の92,000袋よりは多い。約90%が輸出されているが、木材やダイヤモンドの輸出額が大きいので、コーヒーは評価が低い。

ジンバブエ
アフリカで最も小さいコーヒー生産国の一つで、年間10万袋程度産出しており、大部分が南ア向け輸出となっている。しかし内乱のため、2003/04年度の115,000袋という生産計画は、楽観的過ぎると思われる。殆ど全国各地で栽培されているが、個人バイヤー向けにボード経由又は直接売られている。

ブルンジ
2003/04年度のコーヒー生産は、前年度の604,000袋から、202,000袋の最低記録まで激減している。その原因は戦闘の継続と長引く干ばつだが、国際相場の低迷も深刻な影響を与えており、一部の地域では、生産農民が自分たちの小さな畑から追い出されている。

殆ど全部がアラビカで、1990年代初期には平均70万袋生産していたが、天候不良の年には40万袋に落ちていた。2004/05年度には45万袋まで回復する見込がある。1990年代初期には、70%が最高品質だと評価されていたのが、20%まで落ちてしまっていたのを、2002年8月の東アフリカ品評会で成功したことから、高品質の生産量を増やすよう努力している。コーヒーボードでは、2007年までに最高ブランド品の生産量を10倍にすることを期待して、農家に補助金付きの奨励策を提案している。

この国にとって殆ど唯一の重要輸出品だが、紅茶がこれに迫ってきている。それでもコーヒー輸出金額は全輸出額の80%を占めている。

アンゴラ
1975年の独立までは、象牙海岸に次ぐアフリカ第2のコーヒー生産国だったが、1973年に425万袋もあった生産量が、20年後には僅か34,000袋に減ってしまい、その後は殆ど増えていない。

25年間も続いた内戦が、大きな傷跡を残しており、殆ど立入りも出来なくなっていた北部の農園で、やっと最近になってコーヒー生産の再開準備が、ICOや商品共通基金の支援を受けて始められようとしている。農園のリハビリには、少なくとも85億ドルの資金が必要だと見られている。2003/04年度生産は、前年度の43,000袋から46,000万袋に増える見込で、輸出も13,000袋から16,000袋に増えると予想されている。

地域内消費状況
生産国の内需に関しては、信頼出来るデータが入手困難なため、正確な推定が何時でも非常に困難なのだが、屡々用いられる方法は、生産量から輸出量を差し引いた上で、在庫量が分かればそこから答を出すことで、一番むつかしい部分は、国境を越えて密輸される数量がどの程度あるかを推定する作業だ。内戦の結果、平常時の取引形態に変化が生じている上、農民も最も高く売れてしかも安全に代金回収が出来るルートを探すために、変則的な取引が生まれることになる。

それでもアフリカ大陸全体の国内消費は2003/04年度までの10年間に、生産量の14.6%から19.2%まで増加したと見られている。多くの国では内需が非常に少なく、ブルンディ、ルワンダ、トーゴの各国では、内需が殆ど皆無だし、ケニヤ、ウガンダ、タンザニアも、パーセンテージにすれば非常に低い数字でしかない。しかし一部の国では、内需拡大に努力することを決めており、消費振興活動や奨励策を実行している。

エチオピアの国内消費が圧倒的に他国よりも多く、生産量の43%に当たる185万袋の年間消費量がある。この数字には、恐らく隣のエリトリア向けの密輸が含まれているものと思われる。エリトリアではクァットが禁止されており、アルコール類が高価なので、非常に甘くしたコーヒーが唯一贅沢な飲物なのだろう。

マダガスカルも国内消費の多い国の一つで、生産量の3分の1以上が内需に向けられ、残りが日本やEU向けに積み出されている。尤もこの国の消費は、1993/04年度には生産の40%に達していたので、その後比率としては漸減したことになる。

コンゴ民主主義共和国も例年20万袋の国内消費があり、生産量次第で25%から35%に相当している。次に内需が多いのはウガンダの年間15万袋で、生産量から見れば5%程度に過ぎないが、10年前には今よりも2倍の消費量があった。その他の内需が大きい国は象牙海岸で、年間6万袋ないし7万袋の消費があり、率にして2から4%となっている。

将来展望
どの生産国も、品質を向上させてスペシャルティーコーヒー市場で人気を得られるようになれば、それなりの報酬が与えられることを自覚すべきだろう。先進国の新聞や雑誌の多くの記事は、品質の悪いコーヒーで我慢することはなく、ベストのコーヒーを買うことを教えている。コーヒーが健康にとって有益だとの報道も多くなっている。フィンランドは個人消費量が世界一だが、最近の報告では、コーヒーをたくさん飲めば飲むほど、糖尿病にかかりにくいことが分かっているという。多くの生産国にとって、グルメコーヒー飲用増加傾向の波に乗るには、資金が障害となっている。

グルメコーヒー生産のためには、どの国も多額の新規投資を必要とするのだが、今のところ近い将来実現しそうな国は殆どない。その理由は一部の政府が不安定だったり、援助資金が外国銀行の口座に消えてしまったりするためだ。老木を植え替えたり、精選設備もパルパーやウェットミルを改善するためには、まとまった金額の投資が必要になる。

2004年2月にナイロビで開催されたコーヒー産業会議では、登壇した多くのスピーカーが、農民に対して自分たちのコーヒーの価値を知ることの重要性を訴えるとともに、どうすれば買手から評価を受けられかについて力説していた。更に世界的な過剰生産の結果、国際相場が歴史的な低水準に低迷しているため、アフリカのコーヒー生産国が生き残るための唯一の手段は、最高品質のコーヒー豆を生産することであり、グルメ市場はそれを求めているし、プレミアム価格を支払う用意があることを訴えていた。

しかしながらアフリカのコーヒー生産者は、国際相場の長期低迷から、グルメ市場の要請に応えるための資金的な余裕が全くないため、今のところは実現が疑わしい。その上アフリカの生産者たちは、今までのやり方では、どうやって品質を安定させるかの技術を、未だ身につけていないのが実情だ。
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by horoniga-com | 2004-07-30 15:38 | マスターのつぶやき
アフリカのコーヒー事情 -1

近年わが国のロブスタコーヒー輸入は、インドネシアとベトナムを筆頭に、インドやブラジル産のコニロンで大部分がまかなわれており、1980年代まではかなり実績のあった象牙海岸やカメルーンは、全く影の薄い産地になっています。それに対してアラビカの輸入は、エチオピアやタンザニアなどが重要な輸入先として常に上位を占めており、やはりアフリカのコーヒー生産国の状態は、日本の加工業界にとって、目の離せない存在です。

アラビカの国際相場は、昨年来かなり回復を見せていますが、実はロブスタの方が値上がりの幅が大きく、ICO複合指標価格押し上げの原因にもなっています。

それでも両品種ともごく一部を除いては、現在の価格で生産コストをまかなえる生産者はいないと伝えられており、エチオピアのナチュラルコーヒーでさえも、価格が10倍もする覚醒剤原料の栽培に押されていると云われています。

偶々世界中が注目しているアメリカのICO再加盟を巡る米国政府内部の意見対立問題も、農務省の反対に対して国務省は、アフリカや中米のコーヒー生産農家の困窮状態が続けば、麻薬栽培やテロの温床になる危険があるとの国家安全保障局の進言で、コーヒー生産者支援のツールとしてのICOには、再加盟の価値があると真剣に考え始めていると伝えられており、アフリカのコーヒー産業の実態は、アメリカの外交問題にとっても重要案件となっています。

功利主義的なアメリカにとって、1962年の第1次ICA締結に主導的な役割を演じた当時の、最大問題だったキューバ危機下での共産化防止対策が、9.11以来今や完全にテロ防止対策に目的を変えている現在、アフリカのコーヒー生産国に対する資金援助は、莫大な金額にのぼっており、コーヒー生産者への関心は並々ならぬものが感じられます。そのような状況下でのアフリカ生産国事情を、リヒト社が報告していますので紹介。

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過去10年間にアフリカ諸国のコーヒー生産量は、大きく変動してはいないが、国別にはかなり変化していることが分かる。戦争をはじめ反乱や異常気象などが、生産量低下の原因となったが、相場の低迷も肥培管理の悪化を招き、より収益性のよい作物に転換させている。

アフリカ大陸でのコーヒー生産が、どの程度潜在力を持っているかを占うため各国の過去10年間の最高生産量を足してみると、合計で2,880万袋になる。それに比べて同期間の平均生産量合計は年間1,400万袋から1,600万袋に過ぎず、最高でも1999/2000年度の1,970万袋だった。

最も大きな打撃を受けたのは、ザイールと呼ばれていた現在のコンゴ民主主義共和国で、主産地となっていた同国東部は、最初に内戦が発生した地域であるとともに、その後ルワンダやウガンダから侵攻されている。その結果1994/95年度には120万袋あったコーヒー生産が、2002/03年度には僅かに49万袋まで落ちてしまった。

更に象牙海岸の被害はもっと新しく、コーヒー生産の3分の1を占めていた西部で、内戦が始まってしまい、今やこの地域は反乱軍に占拠されている。その結果コーヒー生産は、1999/00年度の630万袋から、2003/04年度には250万袋に減少しており、嘗てはアフリカ第一の生産国だった象牙海岸が今やエチオピアやウガンダの後塵を拝して第3位に転落しているが、同国は1998/99年度には世界第5位の大生産国だった。

1999年にはアフリカ大陸の住民の20%が、内戦をはじめとする何等かの紛争に巻き込まれていた。とはいえ混乱の中にあっても平和の曙光が見えてきた国々もあり、特にエチオピアとかアンゴラとかブルンディでは状況が好転している。しかし史上最低水準といわれた国際相場の低迷は、肥培管理の悪化だけでなく、資金の投入やインフラの整備も後退させている。

世界銀行は、今後アフリカ諸国の民生を向上させるためには、少なくとも毎年180億ドルの資金を投入する必要があると推測しているが、今のところ実際にはその3分の1しか投資されていない。

2003年9月にメキシコのカンクンで開かれたWTO会議の失敗により、アフリカ諸国の発展の可能性は非常に傷つけられた。OECD各国向けのアフリカ産品の輸出に対しては、OECD域内課税の10倍の関税が賦課されており、特に農産物に対する輸入障壁は非常に厳しい。金持ちの国々は自国の農民に対して、アフリカ全土のGDPが全然届かないような高額の補助金を支出している。英国の慈善団体Oxfamでは、コーヒー生産農家に対して公正な取引をすることが必要であると、飽くことなく呼びかけ続けている。一般市民も又、「フェアトレード」商品への理解が深まってきており、対応するようになりつつある。

歴史的背景
世界中で一番貧しい大陸がアフリカであり、過去25年間の経済成長がマイナスだった唯一の地域だ。人口の50%が1日当たり65USセント或いはそれ以下で生活しており、個人資産の40%は、海外に預金されている。もちろん継続的な戦闘行為だの収賄だの、それに指導力の不足が役に立った筈はないのだが、それらはどれもごく一般的なことだった。そのためアフリカ人自身がアフリカには投資しないようになってしまった。サハラ砂漠以南のアフリカ大陸への民間投資は、2002年に39億ドルだったが、その前の6年間よりも減少している。

旧宗主国からの独立が突然で早過ぎたために、多くのアフリカ諸国では、民主主義の実験が長続きせず、選ばれた指導者たちは、さっさと権力者に変身して汚職に走り、何百万ドルもの援助資金を、自分や悪友たちのポケットに入れてしまい、かなり多くの場合は、軍隊によって追放されてしまった。1960年から1970年にかけて、少なくとも59人のアフリカ人リーダーたちが、転覆させられるか暗殺に終わっている。

それでもトンネルの出口には光が見えており、多くの戦争や騒乱は平定され、大陸には平和が回復してきており、中には経済成長出来るようになった国もある。中でもルワンダとウガンダは両方ともベースが非常に低かったとはいえ、目立ったコーヒー生産国として、それぞれ年率で9.7%と6.2%の経済成長を見せている。よりよい政府の存在が成長の鍵となっており、他のコーヒー生産国としても、そのような政府の出現が、何よりも求められている。

世界中でコーヒーへの依存度が最も高い7カ国は、全てアフリカの国ばかりなのだが、多くの国で投資には障害があるため、インフラの整備は殆どと云ってよいほど阻害されており、全く劣悪状態に置かれている。雨期には多くの道路が通行不能となるので、特にカメルーンでは、コーヒーを積出港まで運び出すのが、至難な業になっている。

南アのタコ・ムベキ大統領の独創的な「アフリカ開発のための新しいパートナーシップ」が、各国によりよい統治体制を作り、汚職を追放して、無力で権威主義的な体制に、やる気を起こさせるような運動を立ち上げさせたのだが、残念ながら進歩は遅々としており、「自己評価」のための体制整備には、今後更に9カ月かかると見られている。アフリカの指導的コーヒー生産国であるルワンダとケニヤが、最初に実行に移す4カ国のトップを切ると思われるが、最終的には17カ国の参加が見込まれている。一方アフリカ連合では、自分たちの安全保障理事会を創設し、内戦を防止しアフリカ大陸から一切の紛争を排除するための常備軍を持つという計画に合意したことを、最近発表している。

インターアフリカン・コーヒー機構(IACO)には、25カ国が加盟しており、世界市場でのアフリカの輸出シェアを拡大することを目的にしている。コーヒーの品質を向上させ、マーケティングや輸出のプロモーションを通じて、シェア拡大運動を支援するために、2003年10月には世銀から220万ドルの資金を受け取っている。又IACOは、EU向けロブスタ輸出の65%削減につながり兼ねないカビ毒OTAの輸入規制強化決定を延期させるよう、ロビー活動も展開している。OTAの検出は非常にむつかしくて、資金も必要になる上に時間もかかるため、欧州業界側も規制には反対している。

生産状況
過去10年間のアフリカ生産は、年間1,400万袋から2,000万袋で、最高は1999/2000年度の1,970万袋だった。しかし国別に見ると、病害や天候不良や反乱などによって、生産量はかなりの変動があり、官僚的な干渉によっても、一部の生産者にとっては非常に悪い年があった。その上国際相場の低迷で、農園の管理が行き届かなかったり、農園を放棄したり、更には収穫作業もおろそかになったりした。

アフリカ全生産の50ないし60%はロブスタで、インドネシアなどとの競争にさらされている。他方エチオピアやケニヤ産のアラビカは、世界市場でも優位に立ち、グルメ業界では非常に人気が高い。2003/04年度の生産量は合計1,480万袋が期待されているが、象牙海岸でのトラブルで、ロブスタとアラビカが半々程度になると見られている。前年の2002/03年度生産は、1,390万袋だった。
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by horoniga-com | 2004-07-30 15:34 | マスターのつぶやき
スペシャリティーコーヒーとは・・。
Specialty Coffeeの語源は米国Knutsen CoffeeのErna Knutsen女史が1978年にフランスのコーヒー国際会議で使用したのが起源。

『special geographic microclimates produce beans with unique flavor profiles (特別の気象・地理的条件がユニークな香気を持つコーヒー豆を育てる)』

またS.C.A.A.(米国スペシャリティーコーヒー協会)のDon Holly氏はこう言います。『結局スペシャリティーコーヒーはカップで決まる。一杯のカップが消費者の手に渡るのには多くのステップがあり、全てのプロセスで最高品質が維持されて スペシャリティー足るものが守られるのだ』この基本理念から発展して近年のスペシャリティーコーヒーの運動は発展してきました。

しかし何がスペシャリティーコーヒーなのかの世界統一の定義はまだ固まって無く、毎年定義が変わり、より建設的に変貌しています。現SCAA会長クリスチャンの講義を元に、最新の定義を公開。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生産国
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1 アラビカ種の品種が特定できること
伝統的品種といえるブルボン、ティピカ、カツーラ等であること。他の品種と配合されていても、その内容がわかるもの。改良品種であっても、雑味がなくクリーンな香味であればよい。

2 農園もしくは、栽培地区の特定できるもの
地域が限定されていけば、土壌、品種、栽培方法、精製などのプロセスがわかりやすくなる。

3 栽培、精製に手抜きがないこと

厳密には、栽培、精製メソッドに基づききちんと生豆に加工されたもの。完熟度、選別、乾燥方法、乾燥時間、乾燥度等が遜守され、欠点豆が除去され、サイズが特定できれば味の安定度はます。

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消費国
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1 Fragrnce/Arroma (フレグランス・アロマ)
フレグランス・・・焙煎後のコーヒー豆とその豆を挽いたときの香り
アロマ・・・コーヒー抽出液の香り
以上2点の質的評価と好感度

2 Acidity (酸味)
コーヒーにおける酸味はその味を非常に左右する重要な味覚です。その、酸味の量的評価

3 Body (フレーバー)
フレーバーとはコーヒーアロマと味を意味し、その質的評価と好感度

4 アフターテイスト評価
コーヒーを飲み干した後の嗅覚・味覚で感ずる風味の素晴らしさ、印象度と、後口のなめらかさ爽やかさ、または刺激的感覚。これは、スペシャルティコーヒーにおける最も重要な評価要素です。
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by horoniga-com | 2004-07-30 11:06 | マスターのつぶやき
スト!
b0002826_2322813.gifブラジルのトラック運転手組合は、高速道路の路面状況改良を求め、午前零時から72時間のストライキに入った。これにより全土で約9400万トンの貨物が滞留するとみられるとの事。

協会側は、同国の高速道路の86%に安全上の問題があり、トラック運転手の安全が脅かされていると主張。80億レアルを投資し、高速道路の再建に取り掛かるよう政府に求めている。別の主要2組合は政府との交渉を継続しており、スト入りを見送った。

同国では2002年にもトラック運転手がストを打ち、世界最大の生産量を誇る砂糖やコーヒーの価格に影響が出た。コーヒーの収穫は今が最盛期だけに、再び相場を動かす可能性がある。何でこの時期に・・・。異常な豪雨にコンテナ不足にスト。頭が痛い(T.T)
生産者からカップまで皆が幸せになる日は来るのであろうか!?
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by horoniga-com | 2004-07-29 02:35 | マスターのつぶやき
う うまいんです!

今日はお休みなんですが、急にグァテマラの深煎りが飲みたくなって焙煎。
焙煎中にメールチェックしたら、ありがたい事に沢山の注文があり、
そのままお仕事日になりました(*^。^*)

夏場の暑い時期、ちまたの豆やさんはホント辛いのです。
しかし、冬場と殆ど出荷量も変わらずお仕事が出来るのは、
ホントに幸せですねぇ。

良いお客様に恵まれたとこに感謝しつつ、汗を拭きつつ・・・。
今日も焙煎・出荷とがんばります(*^。^*)

おおぉ。グァテマラの深煎りおいしい!(メニュー外商品)
ほろにがブレンドに入れたら、きっと奥行きが増すだろうなぁ。
チョッとやってみようぉ。
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by horoniga-com | 2004-07-28 12:33 | おすみの気まぐれ日記
暑い日には熱いコーヒーで・・
こんにちは!店長おすみです♪今日も暑いですねぇ。そんな時はやっぱり!キンキンに冷えたアイスコーヒーを・・・・。と言いたい所ですが、暑くてもホットのコーヒーが好きと言う人もたくさんいます。

そう。

三十路になった今年は、何故か熱いコーヒーの方が落ちつくo(^o^)o
大人の女と言いたいところだが、オバタリアン化(懐かしい)している。

体型も考え方も・・・・。 オバタリアン・・・。

あつぅ~いコーヒーでリフレッシュしなくては♪
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by horoniga-com | 2004-07-27 12:55 | おすみの気まぐれ日記
カフェに・・・

今日は久しぶりにコーヒーの配送。最後に業務用でお世話になっている、カフェ ラ ファミーユ さんにお届けにあがる。

開店から忙しそうで、先日はウエディングと2次会も行われたもよう。

料理は、キッシュやショートパスタ、クスクス、ラビオリ等があり、メニュー以外でも食材があれば作ってもらえます。カフェメニューも充実し、ワインもセラー管理で比較的手ごろな価格で楽しめます。場所や価格等は後日アップします。









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by horoniga-com | 2004-07-27 03:43 | マスターのつぶやき
モカ・コーヒーとは?

コーヒーの話をしていて、良く耳にする言葉が『モカが好き』『モカが嫌い』『モカの酸味が・・・』等々モカに関してはイロイロな意見が聞かれる。嗜好品と言うならば好みがあって当然であるが、まずは基本に振り返りモカをご説明します。

コーヒー味のチョコレートを“モカチョコレート”、同じくソフトクリームを“モカソフト”・・・と、コーヒーフレーバーを指す時「モカ」と表現することがあります。ご存知の通り、「モカ」とはコーヒー豆の種類のひとつですが、では、なぜ「ブラジル」でも「コロンビア」でもなく「モカ」なのでしょう?今回の主役となるビーンズはその「モカ」。コーヒーの代名詞とも言える豆の故郷、それは、“コーヒーの故郷”でもあるのです。

「モカ」と呼ばれるコーヒーは、アフリカ大陸・北東部の“エチオピア”と、アラビア半島・南西の“イエメン共和国”、紅海を挟んで向き合うこの2つの国で栽培されています。実はこの2国、コーヒーの起源と深く関わっています。コーヒーの原産地とされているのがアビシニア(現・エチオピア)です。アラビア(現・イエメン)を原産地とする説もあるようですが、アビシニアからアラビアに渡ったコーヒーを、飲用するものとして広め伝播を押し進めたのがアラビア人、とされています。

コーヒーの名前は生産国の名や地域名、または出荷港の名にちなんで付けられますが、この「モカ」の場合は後者で、イエメンの港町、コーヒー豆を積み出していた“モカ”の港に由来します。このモカ港からオランダの商船にコーヒー豆を販売したことが、定期的にヨーロッパからコーヒーを買い付けにくる発端になったと言われています。

その後、ヨーロッパ各地でコーヒーの飲用が広まるにつれ、モカ港では商船の出入りが頻繁になり、イエメンが当時のコーヒー市場をほぼ独占している状態になりました。モカの町にはコーヒー商館やコーヒーによって財を成した商人たちの邸宅が建ち並んだと言いますから、その眺めはさぞ豪華だったことでしょう。そうして、エチオピア、イエメンで収穫されるコーヒーはすべて、「モカ」の愛称で呼ばれるようになったのです。

やがて、持ち出されたモカの豆が植民地で栽培されるようになると、コーヒーの生産量も拡大し比較的安価になったコーヒーは一般の人々にも手の届く飲み物になりました。それでもモカは元祖プレミアムコーヒーとして高値で取り引きされていたそうです。しかし、あれほど隆盛を極めたモカの町は次第に衰退し、さらにおいうちをかけるように、商人の声が飛び交い商船が賑った港も、海からの土砂に埋め立てられその機能までも失ってしまいました。現在は小さな漁村となったモカ。港だった場所には商館の跡が残るのみですが、コーヒーの広がりとともに「モカ」の名は世界中に行き渡り、当時コーヒーの都として栄えた港町の繁栄ぶりを今に伝えています。

多くの生産国にとって、コーヒーは外貨獲得のための重要かつ貴重な輸出品なので、国内消費にはほとんどまわりません。しかしエチオピアでは、飲み終わった後のカップをふせ、流れたコーヒーの模様で占いをする習慣があるため、生活の中で日々コーヒーが飲まれています。ある地域では、毎日「カリオモン」 と呼ばれる伝統的なコーヒー・セレモニーでコーヒーをいれます。ゲストの目の前で生豆を洗い、欠点のある豆、汚れた豆を取り除いてから深めに焙煎して、すり鉢状の容器で突きながらごく細かく粉砕します。ポットに水と粉状になったコーヒーをいれて、煮出した液体をカップに注いで飲むのです。1~2時間ほどかけて、近所や親戚の人たちと世間話をしながらゆったりと味わうのだとか。

かたやイエメン国内では、コーヒーはほとんど飲用されていないようです。その代わりに、コーヒーの実から豆を取り出した後の皮を乾燥させた「ギシル」と呼ばれるものを煎じて、ショウガの粉少々とたっぷりの砂糖で味付けして飲んでいます。また軽い興奮作用がある「カート」と呼ばれる葉っぱを噛む習慣があり、友人や親戚の家ではカートでのもてなしがイエメンの社交の中心となっているそう。コーヒーを楽しむ事が少ないわけですから、街中には喫茶店などもまず見当たらない、というわけです。

「モカ」といっても産地によって様々な豆があります。そして等級があるのです。エチオピアには東部のハラー州、南部のシダモ地方などいくつか有名な産地がありますが、ハラー州の州都ハラー近郊で生産されるコーヒーは「モカ・ハラー」と呼ばれ、その独特の香りと味が日本の市場でも高く評価されています。(クオリティーは高く無いのが世界的な評価です。)反対にイルガチェフェ地区Konga産のコーヒーは、世界的に脚光をあび、評価も高いコーヒーとなっております。

また、イエメン・サナア州で収穫される「モカ・マタリG-9」は日本では人気の高いコーヒーのブランドとして名を馳せています。が、現状はアンモニア臭が鼻につき、また、ボロボロの豆であり、品質は決して高くはありません。日本人はたくあんや納豆等の発酵食品を食べる習慣がある為、アンモニア臭もあまり気にならない人も多いのではないでしょうか。好き・嫌いは別にして、アンモニア臭はコーヒーにはあってはいけないもの。輸出規格最高級と言われるモカ・マタリG-9では本来の香味の期待は出来ません。本来の香味をお伝えする為には、それらの豆を厳選した「アールマッカ」以外は選択の余地が無いのが現状となっております。無論価格も跳ね上がります。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:50 | マスターのつぶやき
2004 コーヒー国際フォーラム -2
ブラジルの将来
サフラス & メルカード社のギル・ブラバ氏が、ブラジルの持てる力を説明したが、ブラジルは近年増産していると文句を云われているが、ブラジルの世界市場での輸出シェアは、過去50年間毎年減り続けたという。すなわち1950年代には42%、1960年代には35%、1970年代には26%、1980年代24%、1990年代23%といった具合だ。しかし2001年から2003年にかけては、平均27%まで多少挽回している。ブラバ氏は、ブラジルのコーヒー産業の舵取りが、政府から民間に委譲され、政府の役割は生産者に対する金融準備と、価格リスクのカバーに限定されているという。

又ブラジルは量産国として発展してきており、良質品の供給国としても評価されるように努力してきたが、大量輸出先は西ヨーロッパとアメリカが大部分であり、アジア向けは少量だったが、増える余地は十分にある。更に東ヨーロッパはより多く増える余地があり、消費が年平均2.5%以上増えている。ソリュブルコーヒーの輸出は、2003年度合計で290万袋だったが、その内の21%が米国向けで、13%がロシア、12%はウクライナ、10%はドイツ、7%が日本向けだった。

更にブラバ氏は2004/05年度が裏年なので、先にマン社のウォータリッジ氏が話した程の大量回復にはならないと見ていた。

アフリカの状況
スイスEDMシュルーター社の社長からは、アフリカのコーヒー事情について詳しい説明があったが、この大陸内の分立と多様性から、各国の経済とコーヒー産業を分類するのがむつかしいとしながらも、90%以上を占めている小規模農家が、面白いことに代替作物によるリスク管理を行っているために、他国と比較出来るようなはっきりした反収を推定することが困難だという。シュルーター氏によれば、アフリカの一部には人道問題が残ってはいるものの、一般報道によるイメージとは対照的に、事業が広範囲で活発に行われているという。

西欧とは人口動態が非常に違っており、コーヒー生産国の平均寿命は45才で、15才から18才までが中間年齢だという。しかしコーヒー生産者には年長者が多いので、若者をコーヒー栽培に向けさせることが必要だと云っている。もう一つの問題は土地所有権で、権利意識が殆どないために、これでは資材や開発のための投資に対する安全性がない。又潅漑や発電や精製設備に不可欠な水資源も問題で、ナイル流域の水資源が、アフリカのコーヒー生産の50-60%を占めている7カ国の水需要をまかなっているが、基本的な水の供給必要量が1人1日1,000立米なのに、例えばケニアでは現在670立米しかなく、しかも将来500立米まで減る見込だとシュルーター氏は云っている。

政治的にもコーヒー分野の支援困難で、これらの国ではコーヒー輸出よりも外国の援助資金予算の方が多いため、政府にとってはその方が重要だ。又ロブスタと比較してアフリカでのアラビカ生産は、過去20年間安定数量を保っているが、生産者は収入増を狙っており、昨年ニューヨーク定期マイナス15セントで取引されていたのと同じコーヒーを、水洗することで今は20セントのプレミアムで売れるようになっているのだという。反対にロブスタは、1985年当時の価格より50%も安くなってしまい、アフリカ産ロブスタの国際市場でのシェアは、1962年に82%あったのが1985年には57%、2003年には僅か15%まで落ちている。アフリカのロブスタ生産費は安いが、戦乱や病害が減産を招いてきている。

シュルーター氏はアフリカ大陸についての豊富な知識経験から、コーヒー生産者を支援するための色々な方法を述べたが、アフリカだけを支援することが、底流にある世界全体の過剰生産構造改善に役立つかどうかということについて、はっきりとは言及しなかった。

ロシアの消費動向
世界中で、コーヒーの消費増加が躍動的に感じられる数少ない地域の一つは東ヨーロッパだが、中でもロシアは国の大きさから云っても、個人消費拡大の余地から云っても、最大規模であり、そのロシア市場について、ロシアコーヒー社のルーペン・スーチャク社長が専門知識を披露した。彼は先ずロシアの飲物といえばウォッカを筆頭に、次が紅茶でその次がコーヒーだと述べた上で、ロシアでのコーヒー飲用の由来について、簡単に説明した。

ロシアに初めてコーヒーが紹介されたのは1600年代半ばで、1720年に最初のコーヒーハウスがセント・ペテルスベルグに開店したのだという。興味深いのは、19世紀を通じてコーヒー輸入の方が紅茶の輸入量よりも多かったことで、1913年には12,000トンのコーヒーが輸入されていた。しかしソビエト時代になると、コーヒーは贅沢品と見なされるようになり、輸入が政治的に制限されてしまったという。焙煎工場には政府機関が輸入したコーヒーが割当てられ、インスタントコーヒーは、大型食品加工工場で製造されていた。1980年代にはインドが主な仕入先だったが、現在でもインド産が標準的グレードと見なされている。1989年のICO統計では、旧ソ連の輸入が260万袋となっている。

自由化政策によってロシアは低品質の市場になってしまい、加工工場向けには品質の悪い豆が供給され、まがいものも多く、国際企業は「スペシャルブレンド」と称してロシア市場には悪質な製品を売り込んでおり、密輸もたくさんあるという。

2003年度の輸入量は280万袋だが、インスタントが80%で、18%は国産ブランド向けとなっており、残りの2%程度はグルメコーヒーだ。

インスタント製品の60%はフリーズドライと固形コーヒーで、全国どこでも販売されているが、フリーズドライ製品の売上が伸びてきている。スプレイドライ製品も35%程度あり、これも全国どこでも色々なブランドで売られている。しかしこれらの製品のいがらっぽくて抽出過度の嫌な味は、消費者の品質志向が強まるにつれて、シェアを失って行くものと思われる。

インスタント製品の3番目の種類で、最もシェアの小さいのは、いわゆる「3 in 1」と呼ばれているプレミックスコーヒーで、インスタント市場の5%程度に過ぎないが増加傾向にあり、普段紅茶を飲んでいる人たちの好奇心を刺激している。これらの混合品は主として地方で製造されている。インスタントの市場は全体として安定しているが、スプレイドライの市場を侵食する形でフリーズドライ製品が伸びてきている。又製品輸入のシェアに食い込んで、国産品が増えてきているようだという。

レギュラーコーヒーの市場はもっぱら国内のロースターが押さえているが、1994年以降劇的に伸びており、今や50万袋規模に達している。上位の5社が最近5年間に10倍の増加を見せ、全体の80%を占めているが、彼らは良質の原料豆を使っており、60%は水洗式のアラビカで、全国どこでも製品が売られている。レギュラーコーヒーの製品輸入も15%程度あるものの、シェアは減少傾向にある。これらの輸入品は主に大都市で売っており、家庭外の消費者向けに積極的な販売を展開している。僅かな量のグルメコーヒー市場は、ごく限られた一部の大都市でのみ見られるが、最高品質のアラビカ豆を、世界中から仕入れている。

ロシアのコーヒー市場は、今後もダイナミックな発展を遂げると、スーチャク氏は見ているが、消費者の品質志向が市場拡大の推進役になると思われるため、量的な発展よりも金額的な拡大の方が大きいのではないかという。

西欧での消費傾向
オランダのダウエ・エグバーツ/サラ・リー社マーケティング担当のミカエル・B・ルーマー氏は、コーヒー消費推定作業のむつかしい点を、或る程度カバーしてくれた。彼は一般的に過去の傾向から将来を推測することが多いが、果たして今後もこの方法を続けてよいのかという疑問を呈し、個人消費者段階で消費全体を分析することも非常にむつかしいと指摘した。

人口統計は手に入るし、個人消費量は簡単に算出出来るのだが、個人消費は飲用杯数によるし、入れ方にもよる。一体標準的なカップのサイズなどというものが存在するのだろうか?又一杯のコーヒーはどの程度ストロングなのだろうか?1日何杯飲むかは、飲用の頻度や普及の度合いによっても左右されるのではないかという。

ヨーロッパの人口は、横ばいないし減少傾向にある。エスプレッソや一杯取りの入れ方が増加したため、一杯ごとのコーヒー粉量は増加した。しかし飲用頻度は減っているし、普及度合いも、若者の飲用開始年齢が遅くなっていることや、健康不安からコーヒーを止めた人たち、特に30代から40代の婦人たちのせいで低下している。コーヒー粉の使用量は、ブレンドや焙煎の度合いによる味の違いにも左右される。ロブスタコーヒーはカフェインの含有量が多いので、味は強くて苦いが、非水洗式のアラビカは、カフェインが少なく、フラットでまろやかな味だが、水洗式のアラビカは、酸味が強くてフルーティーな味がする。

焙煎深度は色に影響し、粉砕によって粒度が決まる。消費者がどのようにコーヒーを入れるかによって、濃度や従ってカフェインの多さに違いが生じ、最終カップの出来具合が決まるのだが、それが満足出来る仕上がりなら、飲む回数も増えることになる。コーヒー粉の使用量は、1日の内のどの時間に飲むかによっても、期待度が違う。

飲用頻度は職業によっても違いがあり、ヨーロッパでは多くの国で重工業が減り、雇用水準は農業や水産業の分野でも減っているが、サービス産業の発展とともに、オフィス労働者が増えている。

一方缶やビンに詰められた液体飲料は、エネルギー飲料や乳飲料や水/果汁飲料などが新しい競争相手として登場している。コーヒー消費が少なかった頃は、収入の上昇とともに消費が連動して増えていたが、収入水準が高くなってしまってからは、収入がそれ以上増えても、消費量は逆に低下するか切り詰められてしまい、もはやコーヒーは贅沢品ではなくなり、消費者は次第に健康志向を強めてきていると分析している。

味を感知させる要因
イタリアのイリカフェ社エルネスト・イリー会長は、味を感知する生理学的側面を説明したが、この難解なテーマを技術的に解明するのに、彼はコーヒーの品質と快楽や脳幹の働きとの関係を使って、分かりやすく話をした。

人間が感知出来る味や匂いは800ないし900種類あるが、我々がその味や匂いの本質を直感的に好きか嫌いかで識別するのは、一般的に脳の持っている過去の経験、それがコーヒーの良い香りなのか、それとも腐った肉の臭いなのか、過去に体験した臭いの種類によって判断するという。

この最初の分析は脳の一番古い部分、つまり脳幹によって行われ、争ったり逃げ出した反射作用とか、ストレスとかの経験が引き金になっている。このフィルターが人間の最初の防衛線であり、長い間の自然界での選別の結果として、100分間が生き残れるかどうかの判断時間だという。
このフィルターを通過すると、次には上部の脳皮質に伝えられ、脳の快楽センターで更に深い分析が行われる。イリー会長によれば、60キロ入りの生豆2袋の中にたった1粒でもリオ臭の豆が入っていれば、全部が汚染されてしまうのだという。従って消費者に快楽反応を与えるためには、どんな欠陥豆も除去することが大切で、何よりも品質が消費の拡大に結び付いているという。

更にイリー会長は質問に答えて、カフェイン含有量の多さが、消費減に直結していると述べており、ドイツで1992年から1998年までにロブスタの使用が27%増えたのは、コスト削減のためと思われるが、その結果その間に消費が減少したことを示していた。更にカフェインには中毒性があるのかとの質問には、たくさんコーヒーを飲んでいた人が突然止めても、何も起こらなかった例を挙げて、中毒性はないと答えていた。

コーヒーの健康要因
サラ・リー/ダウエ・エグバート社のゲリット・ファン・デア・ステゲン研究所長は、コーヒー消費による健康への影響について述べたが、カフェイン摂取量の差による代謝機能の違いについて、体重1キロ当たりのカフェイン摂取量が、0.5ミリグラムから50ミリグラムまでを比較したところ、50ミリグラム摂取すると毒性が現われたという。彼は各種の飲物やスナック菓子に含まれているカフェインについても比較しており、一杯のフィルターコーヒーの鎮痛効果とも比較していた。

コーヒーに含まれているのはカフェインだけでなく、1日当たりの必要量としてカリウムが 5%、ニコチン酸(ビタミンB6)が 3%、マグネシウムとマンガンがそれぞれ 2%含まれているという。コーヒーをブラックで飲むと、カロリーはゼロだが、最近の研究では抗酸化物質の主要ソースであることが分かっており、ノルウェーでは50%以上と報告されているという。

昔の疫学調査では、コーヒー消費が心臓病や何種類かのガンの原因だと疑われたこともあるが、最近の研究では、並行的な喫煙の影響と混同されていたことが分かったという。新しい研究では喫煙の影響を区別することが出来るようになり、その結果多くの場合コーヒーは潔白になった。

更に建設的な情報として、コーヒーは2型糖尿病やパーキンソン氏病、肝臓ガンや肝炎などの発病を減らす他、肝硬変や胆石にもかかりにくいことが報告されており、ICOの「断然コーヒー」プログラムも、作業効率の向上など、コーヒーの効用を明らかにしているという。

主催者の総括
閉会に際して登壇したリヒト社のアールフェルト社長は、需給関係から国際取引上の問題など、多岐にわたるテーマには対立点もあったが、広い範囲の討議が出来たと述べた。はっきりとしたことは、世界のコーヒー経済に近年明らかな構造変化が見えてきたことで、コーヒー産業に依存している何百万人もの生活に、新しく出現したパラダイムが恒久的な影響を与えかねないと報告していた。

需要面では、消費者段階でも産業段階でも構造変化が見られ、伝統的な主要輸入国での消費は停滞し、ソリュブルコーヒー消費が拡大し、プレミアム付きの高級製品には需要が増えていると総括しているが、新技術が多くの新商品開発を促し、地域的或いは年齢的に、コーヒーの好きな製品の種類には違いが見られた。同時に多くの消費国では、エスプレッソ式のコーヒーに人気が出たため、高品質な水洗式アラビカの持つフレーバーが余り問題にされなくなってしまっている。このような変化と、最大生産国特にブラジルが価格的競争力を発揮したことから、特定の品種や産地に対する需要が減退してしまい、それらの生産国では、高額の社会的或いは経済的コストを抱えたまま、置いて行かれる結果になっているという。

供給面でも劇的な変化があり、世界的な供給が集中化の傾向を見せており、大生産国に比べてはるかにコーヒーへの依存度が高い中小の生産国は、激烈な国際競争の場に放り出されていると指摘している。大生産国には、政策決定に際して多くの選択肢があり、もし他方面に投資されていたならば、インパクトがもっと小さかったと思われるのだが、国別の政策決定の結果として、需給不均衡が更に助長され、世界規模で価格を圧迫してしまった。年内に相場が更に上昇しても、コーヒー市場での問題は解決しないだろうし、どの値位置で供給と需要の集中現象が起きるかは別として、周期的な相場変動による経済的影響は、同じことが続きそうだ。宿命的な相場回復があるにせよ、それは一時的に過ぎず、社会的にも環境的にも経済的にも持続可能かどうかという問題が残ってしまうことは、世銀報告が指摘した通りだという。

世界規模での市場介入は何度も失敗し、結局は逆効果だったので、もうその時代は終っているというのが主催者の結論だった。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:48 | マスターのつぶやき
2004 コーヒー国際フォーラム -1
5月のICO会議直前にロンドンでは、フォーラム2004と銘打ってF.O.リヒト主催の国際会議が開かれ、コーヒーの生産と消費から地球温暖化の影響といった幅広いトピックスまでのプレゼンテーションがあったようで、その要旨がリヒト社から報告されています。

ICOオソリオ事務局長やFAOのチャン主任をはじめ、民間業界や評論家など14名のスピーカーによる2日間の討論は、コーヒー危機への対応策という共通目的が、如何に困難な課題なのかを浮き彫りにしており、市場介入などはむしろ逆効果だというのが、主催者の結論です。

中で注目されるのはブラジルの2004/05年度生産予想についての F.マン社の調査報告で、ブラジル政府が4月に発表した第2次生産予想は3,610万袋から4,046万袋としていたのに対し、マン社の推定は公式予想を大きく上回る4,400万袋から4,650万袋としていた点で、その後のICO理事会で事務局長が政府の公式予想と大きな違いのある民間予想でマーケットを混乱させることは遺憾だと述べた理由が窺われます。ブラジル政府の公式予想は、従来も少なめだったとはいえ、折角底を打ったかに見えるコーヒー相場を、再び低迷の闇に追い落とすかどうかの鍵を握るブラジルのニュークロップだけに、敢えて豊作を予想するマン社の自信の裏付けは何なのか、その他の多彩な発表の内容も興味深いものばかりですので、欲張って一挙に全文を訳出しました。

生産農家から市場を通じて焙煎業者や最終消費者に至るまで、今やコーヒー産業はあらゆる種類の問題に直面している。この魔力に満ちたマーケットの様々な異なる局面を参加者が理解出来るように、5月12/13両日ロンドンのF.O.リヒト社コーヒー会議には専門家たちが集められた。冒頭開会の挨拶の中でアールフェルト博士は、その中の幾つかの問題に触れている。彼は先ず近年の低価格が生産者に与えている影響とともに、持続可能な生産による収入とロースターの収入との間には、公正な配分が許されていなかったとの一部の考え方を指摘していた。その一方で彼は、自由市場への介入が、過剰生産を底流とする問題の解決には殆ど役に立っておらず、従って供給を需要に合わせて調整することにも成功しなかったと述べている。

ICOのオソリオ事務局長は基調講演を行ったが、その焦点は驚くべき内容ではなく、世界の生産が何年間も需要を上回り続けたために、生産者が危機に見舞われたというものだった。1997年から現在までのコーヒー相場の推移がチャートによって示され、オソリオ局長は1980年代から1990年代の初期までは100億ドルないし120億ドルあった生産者の収入が、今では僅か50億ドルに減っていると述べた。その結果生産者の懐具合は低下し、今では新たな投資を行う余裕が無くなってしまっているという。しかし一方で先進国は自由化政策を唱えながら、自国の農業分野への補助金を、1日10億ドルも支出していると指摘しており、彼は非関税障壁を撤廃するとともに、需給バランスを改善して生産者には生きて行けるだけの対価が支払われるようにすべきだという。又彼は3方面の主要地域で消費振興を呼びかけており、それは生産国の内需と、新市場と、伝統的な市場だという。

需給基調の概要
E D & F マン社の調査部長スティーブ・ウォータリッジ氏は、需給基調の復習だった。1990年代半ばからの需給数量とともに、その後の欧米とブラジル農協の在庫増がチャートで示されたが、2大生産国であるブラジルとベトナムの近年の増産に焦点が絞られた。又サントスでのコーヒー価格が、米ドルとレアル通貨とで表示され、当然米ドル建て価格は国際相場を反映しているのに対して、為替の変動によるレアル建て価格は、全く別の推移を示していた。実際にブラジルでは生産者に為替レートの与えるインパクトが、今年は1997年と98年のピーク当時と同じ程度の強さだと云われているという。

ブラジルの2003/04年度生産量は激減したとはいえ、マン社の見方は次年度の反転が大きいというものだった。裏年にしては生産予想が多過ぎるのではないかとの質問に対しては否定的な回答があり、天候が理想的である上に、早目に剪定が行われたため、裏年と豊作年の周期が逆転するかも知れないとの答が返っていた。最近実施されたマン社のあらゆる調査では、長く伸びた枝とその成育ぶりから見て、今までなら豊作年にだけしか見られなかった特色が今年は現われているのだという。その結果マン社は、2003/04年度生産を3,650万袋と予想していたのに対し、2004/05年度生産は4,400万袋から4,650万袋に達すると予想している。

マン社はベトナムについても同じような見方をしており、生産農家はコーヒー代金のベースとして9,000ドン程度は欲しいと思っているとした上で、2000/01年度の最盛期を過ぎてからは、国内価格が2年間にわたって続落し、短期的には5,000ドン以下になってしまったのだという。しかし今年の1月には、10,000ドン近くまで回復しており、2003/04年度に続いて今年も増産が見込まれるとマン社は予想している。従って2大生産国が増産となる結果、2002/03年度と2003/04年度に生産が需要よりも少なかった現象は、結局短期間だけで終わることが証明され、2004/05年度には再び世界が過剰生産時代に戻ると予想している。

ウォータリッジ氏は、コーヒーよりも長いココア部門での経験から、どちらも長期間の過剰供給と国際相場の低迷に伴う在庫水準の上昇という面白い共通点を述べている。そのような状態への短期の反動も、ココアとコーヒーでは非常によく似ているのだという。非難の的として新しい生産者が罪人扱いされるが、コーヒーの場合はブラジルとベトナムだ。次に非難される要因は「過少消費」であり、最後には自分たちの収入が惨めなのは彼らの責任だとして、投機筋が悪魔扱いされるのだという。

又同氏は消費国での個人収入が確実に伸びた結果、1990年から2003年までには倍増している事実を指摘し、消費増が鈍いのは購買力が不足しているためではないという。又大手ロースターや小売店が流通段階での分け前を増やしてきたことも、生産農家の取り分を減らした原因だというのが、大方の云い分なのだが、彼らはむしろ消費拡大に貢献してきたのだとウォータリッジ氏は考えている。更に投機筋の手口を統計報告で1980年代半ばまで遡って見れば、買方だったことの方が多いので、相場を下げるよりも上げる働きをしたのだという。

相場低迷の犯人探しの後で大小生産者への補助金問題が繰返し論じられたが、ウォータリッジ氏は補助が過剰生産の解決にはならないという。彼は問題の現実的な分析が、世銀の発表した「コーヒー市場:新しい世界需給のパラダイム」の中に見出せるという。それはブラジルとベトナムが量質ともに向上した結果、世界のコーヒー供給に構造的な変化が生じているため、その他の生産国は今後調整を続ける必要があるというものだ。そのためにどの程度の時間が必要かは不明だが、動きが必要なのは間違いないという。
持続可能なコーヒー生産
英国CABIバイオ科学の研究者ピーター・ベイカー博士の発表は、従来の大局的な見方を全く変えるものだった。今まで持続性といえば、定義付けるのは厄介だが、それだけで解決出来ると考えられていたのに、博士はそれに敢然と立ち向かい、地球の温暖化とコーヒー生産に与えそうな影響について、立派なレジメを用意していた。彼は地球温暖化データを図示した上で、今後50年間に気温が2度C上昇するのに伴って、高品質コーヒーの栽培可能な海抜下限高度が、毎年20フィートずつ上昇すると予想しており、一部の生産地は高地に移動するにせよ、使える土地は限られているという。気温とは別に、降雨量にもかなり変化が現われるため、長期的なコーヒー栽培にとっての環境が脅かされるという。

ベイカー博士は中長期の気象変動以外にも、多くの問題があると述べたが、干ばつや病害に対して早急に品種改良が必要になれば、最後の手段として遺伝子組替技術に頼らざるを得ないかも知れないとも云っている。しかし近年の相場低迷で、生産国の研究所も問題を抱えており、スタッフや設備が不足している。持続可能なのは狭い地域に限られてしまい、限界的な小規模農家を支援すべきなのか、それともコーヒー以外への転換を奨励すべきか、判断しかねている。

政府が介入を縮小し、持続可能な生産を民間に任せている結果、小規模企業が中心になっているが、次には大企業も真剣に取り組む必要がある。しかし大企業にとっての問題は、小売商売が競争激甚になっているので、経営者は利益を抑えてでも持続可能な生産のために投資することを株主に説明するのがむつかしくなっている。

持続可能市場が現状のまま狭い範囲だけに留まるのか、或いは大企業とも絡み合うようになるのかということが問題だという。ともあれ農家が持続可能な生産に変更するよう説得に応じ、消費者側も効用を理解するようになるためには、持続可能ということの長期ビジョンが何かを誰もが受け入れる必要があり、そのためには地球温暖化の影響を緩和する緊急対策が必要で、小規模な生産者は組織化した上で、持続可能な生産を続けるか、或いは転作するかの教育を受けなければならないというのが、ベイカー博士の云い分だ。

FAOの問題意識
FAOで飲料と砂糖を担当しているケイソン・チャン氏は、コーヒー市場を取り巻く問題と幾つかかの解決策について提案した。彼は云い古されたことだが、どの商品でも過剰供給が価格下落を招いたとした上で、コーヒーの場合は特に厳しいという。2001年までにコーヒーの実質価格は史上最低となり、実質価格としては現在1960年代の3分の1以下だという。チャン氏はこの状態になった原因と、過去に屡々用いられた対策とを列挙したが、図表では1966年以来2001年を除いて、毎年の世界生産が消費を上回っていた。一部の国では多角化努力が見られたものの、コーヒー輸出に依存し続けたことが問題だったのだという。多国間政府組織としては当然のこととして、低価格が農村経済に悪影響を与えていることを問題にしたのだが、色々な形の国際協力行動は、需給バランスの改善には役立たなかった。更に問題だったことは、収入が極端に低かったにも拘わらず、世界的な過剰に対して供給側の反応が決定的に弱かったということだ。

チャン氏はオーガニックコーヒーとかフェアトレード販売方法が、スペシャルティー商品としてのブランドとともに、プレミアムを取れるかも知れないと指摘している。しかし収入が好転することが、ニッチ市場向けであっても、供給側を増産に走らせるのを避けられないという結論を、逃れることは出来なかった。

コーヒー危機のもう一つの観点
米国のテクノサーヴ社のラテンアメリカ担当役員デイヴィッド・ブラウニング氏は、彼独自のコーヒー危機に対する分析と対策について述べたが、それはブラジルでの技術革新とベトナムの増産で、どちらも生産コストが安いことから、コーヒー産業にとっての生産費に、構造的変化が生じており、そのため世界中の2,500万人に及ぶコーヒー生産者は、過去に経験したことのない最悪の危機に直面しているのだという。彼によれば、1990年以降の国際相場の推移から見ると、長期的に65セントから85セントの範囲を目指しているようで、これは1990年以前の高値水準とは非常に対照的だという。

ブラウニング氏は、ブラジルやベトナムの生産コストを、米ドル換算の1日当たり労働賃金と100ポンドの生豆を生産するのに必要な労働日数から算出した労務費をベースに、グァテマラの生産コストと比較している。ブラジルの労務費は、4ドル30セントから9ドル50セントで、決して安くはないが、機械収穫の場合は非常に作業効率がよくて人件費比率が低く、100ポンドの生豆生産に必要な収穫日数は0.8日しか必要としない。他方ベトナムの労務費は1日1ドル30セントと非常に安いが、100ポンドの生豆収穫に9.4日を要し、効率は他の伝統的生産国と同様に高くない。総合的な生産コストに占める人件費は、ブラジルが3ドルから8ドル、ベトナムが12ドルに対し、グァテマラの場合は、1日当たりの労務費3ドル90セントから4ドル80セントと、所要日数の9.8日から計算して、人件費合計は実に38ドルないし47ドルかかっているという。従ってニューヨーク定期の5月限68.1セントから見ると、生産コストの高い多くの生産国では、現在の相場で利益を上げることは出来ないことが分かる。

次にブラウニング氏は、ブラジルが国内消費を過去10年間に、年間1人3.4キロから4.7キロに増やすのに成功したことに焦点を当てている。消費の拡大は、コーヒー危機に対して試みられた最初の緩和策だった。ブラウニング氏は、ブラジルでの成功がそのまま他の生産国に適用されることは困難だと認めながらも、1人当たり消費が少なく同様な消費振興が有効だと思われる他の9カ国の名前を列挙した。彼が示唆した残り二つのコーヒー危機解決案は、プレミアムの取れるようなスペシャルティーコーヒーへの支援と、産業多角化の推進だった。しかし一番目の支援案には弱点もあり、対象が生産者の一部に限られることと、もしも生産が増えれば、プレミアムが減少してしまうという点だった。

示唆された解決案の中で最もむつかしいと思われたのは、恐らく産業の多角化案だろう。その理由の一つは、政府と民間部門と各種のNGOとの相互協力が必要であることに加えて、それらの生産者がそれぞれの環境に応じて、自分たちに向いていると思われる様々な代替産業への転換を求めるかも知れないということだという。

又老齢の生産者は、考え方が保守的になりがちで、確証のない新規事業への転換には仲々踏み切れない。それでも絶対不可能というわけでなく、ブラウニング氏自身が関与してきた成功例の幾つかを紹介した。地域経済そのものの転換を図るためにテクノサーヴ社としては、代替産業の売上目標規模が5億ドルは必要だと見ており、そのためには5年間に2億5,000万ドルの投資を積み上げることが求められるとしている。従ってこのような解決策は、農園単位でなく地域単位での取組みが必要だという。このような努力はその国のコーヒー産業が価格的に競争力が弱く、輸出への依存度が高いような国で必要だとした上で、ブラウニング氏はエルサルバドル、コロンビア、ホンデュラス、グァテマラ、ニカラガ、エチオピアとタンザニアの国名を挙げた。

フェアトレード運動
フェアトレード運動は、1990年代の末頃から急速に発展してきたのだが、英国小売生協の販売部長であるブラッド・ヒル氏が、現状について興味ある概況を話した。フェアトレードは今では世界中の40カ国にまたがる360のグループに所属する450万の生産者を網羅しているという。英国では現在フェアトレードのブランドで売られている全商品の売上高が、1億ポンド以上に達しているが、運動がスタートした1998年には僅か1,670万ポンドだったという。生産者に関する運動基本原則は、英国の生協運動と消費者参加運動とに良く適合している。従って生協の戦略としてスーパーマーケットでフェアトレードを支援する運動の主役を演じるとともに、フェアトレード運動を英国小売業界の主流に持ちこむことに努力した。フェアトレードの目標は生産者に対して、たとえ国際価格が下がっても、最低保証価格を支払うことが含まれており、生産者の共同体向け再投資のための追加社会プレミアムの支払いと、限界的な小規模生産者が生き残れるように支援することも含まれている。英国でのフェアトレード運動は、フェアトレード財団が管理しており、「FAIRTRADE」のマークで識別することが出来る。

生協ではフェアトレードに対する認識を深めるための前向きの政策を進めており、2002年にはインスタントコーヒーをフェアトレード商品群の中に加えたが、翌年には生協扱いのコーヒーを全部フェアトレードに切り替えている。生協としてはフェアトレードコーヒーを、コーヒー市場全体の15%まで増やすことを目標に掲げている。生協扱いだけでも、フェアトレードコーヒーの売上は、3倍増の650万ポンドに達しており、毎年その内の300万ないし400万ポンド程度を、生産農家に還元しようと目論んでいる。生協の取扱うフェアトレードコーヒーは、生協の全店に在庫されるが、仕入はコロンビア、グァテマラ、ニカラガ、コスタリカ、タンザニアの5カ国の生協から買付けられている。英国の全国テレビと新聞広告の他、今年は全部のフェアトレード商品を対象にした20%引きの「フェアトレード2週間」という行事も計画しているという。

OXFAMとフェアトレード
Oxfam中南米政策アドバイザーのコンスタンチーノ・カサブエノス氏は、コーヒー農家に対するフェアトレードの影響について、もう一度述べたが、フェアトレードは今やOxfamの重要課題になっており、単なる南北問題とかEUと第三世界との関係というだけではないという。既に運動はメキシコやブラジルやインドも巻き込んでおり、中南米やアジアの24カ国で、50万人以上の生産農民が、162の組織と関係を結んでいる。持続可能性ということが、再び政策の鍵となっているとはいえ、中南米の住民がアメリカに引き寄せられてしまうようだと、農業は持続出来なくなる危険のあることを、彼は指摘していた。

フェアトレードと銘打ったコーヒーは、コーヒー世界の中で最も急速に拡大してきたのだが、コーヒー価格の分析の中で、人的要素が強調されていないことを嘆いている。あくまでも商品としてしか価格構造を見ないために、企業側は最大利益を追って効率よく安価な品を求めてしまう。 それでもフェアトレードは、多数の生産農家を選び出すのに大きく貢献してきたので、今後もこのままの勢いで、フェアトレーが発展を続けるようにと、彼は祈っている。
スターバックスの投資計画
スターバックスは1971年の創業以来、殆ど停滞することなく発展してきたが、コーヒー担当のダブ・ヘイ上級副社長が同社の輝かしい歴史を説明するとともに、一方では顧客に対し、又一方では主要仕入先であるコーヒー生産者に対しての政策を述べた。

現在同社は33カ国に7,500カ所以上の店舗を展開しているが、2003年度の総売上は41億ドルで、グループ全体としては、世界のコーヒー仕入金額の約2%を占めているという。毎週3,000万人を超える顧客に対して、75,000人の従業員が対応しているが、毎年の成長率は24%に達しており、1日に3.5店舗の割合で新しい店が開店している。

スターバックスの営業政策は、価値に重きを置いたオペレーションであり、それは顧客向けの品質重視であるとともに、供給してくれるコーヒー生産者を大切にする政策でもある。同社は又持続可能なコーヒー生産に対する強い信念を持っており、生産農家との契約では、国際的な購買指針に従うことを条件として求めている。この購買指針は、国際資源保護運動に基づくC.A.F.E.(コーヒー農家公正慣行)に従って実行が監視されており、農家から精選業者を経て販売業者への価格転嫁過程を通じ、総合的な評価基準による第三者の追跡監査が実施される。スターバックスでは、個々の生豆の特性が生かされるように、農協よりも個人農家からの買付を選択しており、特定の決められた品質向上があれば、各段階ごとに5セントずつ、最高15セントのプレミアムを農家は受け取れることになっているという。持続性と品質向上のために考案されたこのやり方のお陰で、常に結果が相互確認出来るとともに、監査には透明性があるため、評価基準そのものも、常時見直して改善することが出来るようになっている。

スターバックスは又地域ごとに農家支援センターを立ち上げており、品質の向上や農園管理や持続可能性の追求指導をしているが、1998年からは国際資源保護運動組織とも連携して、現在はメキシコ、コロンビア、ペルー、コスタリカ、パナマの各国で、プロジェクトを展開している。コーヒー購買指針を始動させるための提携関係は、2001年に拡大されている。

生産者の地域社会を支援するために考案された社会プロジェクトにも、スターバックスは深く関与しており、既に43種類の社会プロジェクトが推進されたが、その内の20は現在も進行中だ。スターバックスは2003会計年度に、9カ国で100万ドル以上の社会プロジェクトに投資しているが、重点はコーヒー生産者の地域社会における健康問題と教育とに向けられている。これらの政策を複合させることによって、同社は確かに大きな成功を収めており、自社の商業的発展だけでなく、生産農家の持続可能性にも貢献しており、どちらか一方だけが孤立しているのではない。
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by horoniga-com | 2004-07-26 01:46 | マスターのつぶやき